昨年までのリッチモンドでのゆっくりとした正月とは違い今年は当直で過ごす正月でした。
大晦日は昨日も書いたように夜食を作ってアメリカと連絡をとってそのまま寝るなんていうものでしたが、起きてからは病院へ直行。二日間の連続当直開始です。
当直開始していきなり自分の患者さんがやらかしてくれました。やってくれたのは実に単純な規律違反。禁煙破りです。
なんと驚くことにこの方「病室のベッドのそば」でタバコを吸うという豪快な規律違反。看護師さんが偶然発見したらしいのですが、看護師さんから連絡があって直ちに本人と面会しました。
本人は私にしてみればほぼ母親のような年齢の女性。
いつもは私と笑顔で話をし、治療効果がバッチリ出てるね〜!なんて話をしているのに今日は新年早々互いにしたくない話をしないといけません。ベッド脇で話をすると他の患者さんにも影響がありますので、カンファレンス室へ来てもらっての会話となりました。
私が話し始める前から「ごめんなさい、すみません」の連発。私も情けない気持ちになりましたが、ここはホテルでは有りません。入院時に約束事として酒と煙草は御法度だと言ってありますし、部屋で吸うなどというのは論外。
やっぱり常識のタガが外れているとしか言いようが有りません。一度だけ許された次の予定移送施設見学の外出時にどうやら買い込んだらしく、ライターとともにかなり病院外で吸っていたようです。
信頼を裏切られたことに関して言いたいことはあったのですが、そこは呑み込んで、実務的に「この記録は今後の施設移送時の参考になる」ということ、「本来であれば即刻あなたは強制退院を申し渡されても意義を申し立てる立場にない」ことなどを説明しました。
とは言え、この冬の寒空にこのような状態の行き場のない70絡みの女性を叩きだすのはそれこそ殺人レベルの行為ですので、それは流石に思いとどまりました。看護師さん達は私が思いとどまったことに対して逆に不満があったようですが、そこは純粋に私の責任において院内に留め置きました。まあ、この点に関しては主治医の専権事項ですから、私がいくら看護サイドに文句を言われようと「主治医としてそうすると言うからにはそうする」ということで終わりにしました。
新年早々波乱の幕開けでした。w
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