2014年3月26日水曜日

ネットの中の社会

ある文章を読んでいて「なるほどねー」思ったことが有りました。

ネットの上では今までほぼ実社会では出会うことのなかった各階層、各職業、各年齢の人々が意見を出し合い交換する場所が出現してきた」というものでした。一読すれば「何を今更」という程度の当たり前の話なのですが、改めて文章で提示されてみると「なるほど、言われてみればその通りだよ」というお話。

私がネットの社会に参加し始めたのは今から約20年ほど前のことで、海外の知人と実際の手紙でやりとりをしていて「XX、お前はe-mailのアドレスを持ってない?」と聞かれたところあたりが今思うとその入口だったでしょうか。
それからはネット接続、学術雑誌検索、面白いページの検索、ニュースなんていうところから始まって呼吸をするように使ってきましたし、実際にネットというものが次第にネットやパソコンに詳しい人、もしくは学術関係者、企業の人間などというコアな人達だけのものではなくなり、接続も常時が当たり前になってきて、接続料自体も従量から定額へとシフトしていく中で「ありとあらゆる年齢、職業、階層、社会的地位」の人達がドドッと世界中でネット接続するようになってからはもう人種も宗教も関係なしの世界になってきました。

今思えばあっという間ですが、私の子供などの世代にたちにしてみれば、ネットというのはテレビや電話と何も変わらず、何故繋がっているのか、その中にどういったプロトコルに従って情報が流れているか何ていうのはほぼオタクレベルの人間が知っていれば良いというような世界になってきてしまっています。
これはラジオが珍しかった頃にはラジオを自作する人がたくさん居たように、そしてテレビが珍しかった頃にはテレビの修理技術を学んで資格までとってしまうようなアマチュアの人々が市井に居たようなもので、だんだんと技術自体が水道管のように当たり前に使われ始めると、何事もどこで会っても何時の時代でもこんな時代の洗礼を経て技術の社会における立ち位置が変わってくるのだなと考えます。

さて、最初のはなしに戻りますが、このネット社会ではまず現実社会では出会わないような分野や階層の人達の意見やアイデアを実際にこの眼で文章や画像で見るチャンスが有るのがこの世界ですが、いつも思うのはWebに情報を発信している人達だけを見ても(例えそれが一行のコメントだけであったとしても!)世の中っちゅうのはいろんな才能(たまげてしまうほど感心するレベルのものから、トホホまで)を持ったいろんな人がアッチャコッチャにおるもんやな〜、というこれまた当たり前といえばアタリマエのことにいつも感心させられます。
ネットで人が繋がる社会になってからは、今まで本の中でしか拾い集められなかったような変わった人たちの意見や姿を日常的に読んだり聞いたり見たり出来るのが本当にイイですね。

この世の中って結局、ネットだろうが現実社会だろうがいろんな人がいろいろ集まってゴチャゴチャする中で日々変わって前進していくもんなんだろうなと感じる、ありきたりの、しかしよく考えれば当然の事を再認識させてくれたウェブ上の一文でした。

当たり前すぎることを改めて文章に書き出すとハッとすることがあるもんですね。

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