2017年11月23日木曜日

東芝は潰れるべくして潰れたんだな・・・

非常識が常識へ。

世の中の変化というものは常にそんなものですが、最初に世の中に無いこと、無いものを始める人は常に殆ど”常識豊かな人々”から「そんなの出来る訳無いでしょう!」と言われるのが恒例の洗礼。ところがそれを屁ともせずに前進していくのが本当の能力を持った天才達。

内側で一緒に働いて居る人達にさえ”見えていないもの”を既に当たり前のようにその先の当然の帰結として見ることの出来る人達。我々はそんな人達を我々はただ理解できない変人として排除してはいないでしょうか?

当時のフラッシュメモリーを発想し、原理と基礎を作った人々はほぼ全員東芝からは消えてしまいました。出ていった先はソニー、インテル、その他国内や海外の大学へと・・・。東芝という会社はこんな人達に正当な資金とポジションと栄誉を与えきれないわけですから、能力のある人達は当然のようにそこから去って正しい待遇を与えてくれる所に移っていくのは水が上から下へと流れるようなものでしょう。

こんな例は別に東芝に限らず今も昔も日本中どこにでも有ることだと思うんですが、アメリカと比較して大きく違うのは大きな器から出た後の受け皿の数の差でしょう。無論、技術的能力に対して正当に評価されることの確実に多いアメリカという極端な国と比べることは難しい一面もあるのでしょうが、昨日のドキュメンタリーをみていて思ったのは、日本という国は本当にスターを育てるのが出来ない国だなって思いましたね。

Forbesの描いたフラッシュメモリーの発明家である桝岡さんに対するUnsung Heroという表現はまさに日本の経営陣・社会全体に対する強烈な皮肉。
東芝の経営陣のフシアナっぷりにおきましては御同慶の至りですが、それでもこのフラッシュメモリが東芝の収益の殆どの部分。しかし、そこを切り出して売りに出さざるを得ない東芝というのはそもそももう終わっております。orz

小さくなってしまった東芝の今と先の見えないこれからに合掌。

今回のお話に関してご興味の有る方は以下のリンクをご覧ください。

桝岡富士雄・Wikipedia
フラッシュメモリは東芝が発明したと胸を張って言えるか?

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

東芝や青色LEDの件もそうですが、最近頻発している企業による品質不正にもとてもがっかりしています。
技術者が知恵を絞って優れたものを開発し世間で認められたというのに、チェック部門が手を抜いていたせいでその技術や企業自体への信頼が失われようとしていますよね。
本当に本当にいい加減にして欲しい!

small G さんのコメント...

頑張った個人、優れた個人を表に出さずに「チーム力」という名前でその功績を消し去るのが日本風。
チームの力は勿論ですが、実は歴史に残るレベルで凄い個人、突出した能力の持ち主はいろんな企業に沢山居るのが当然なんですけどね。
馬鹿な経営者はスターを表に出さないケースが殆んどでしょう。偉いのは経済学部卒の技術には盲目の高給取りであることも多々ありますから。w
本来はそのよう様なチェック部門の配属指揮はそのような経営者のレベルでの責任の一環ではないでしょうか。
あと、データ改ざん問題は実は昔から有ることだと思っています。これは日本に限らないでしょう。あのドイツも・・・。勿論アメリカも。
要はそれを許す敷居が高かったはずの日本の敷居の低下じゃないのかなと思うんですね。
結局はそういうところは事業自体が立ちいかなくなる可能性が大きくなる時代だというのを知覚出来ていないことが問題なのではないかと考えます。