ほぼ一睡もできない一晩でした。
基本的には静かな夜を過ごすことが多い”ハズ”の当直の”ハズ”なんですが、今日の当直はちょっと尋常な忙しさではありませんでした。
一晩中ずっとどこかの病棟に呼ばれ続けて、殆んど一睡もできない状態で次の朝を迎え、朝は朝でまた急変の患者が出てCTでチェックを入れたところ急性肺炎からARDSを発生した患者さんで、当病院に有る人工呼吸器は全て埋まっており使えない状態、かつ内科病棟も全部エマージェンシーの患者さんで埋まっている状態でしたので、どうしようもなくなって、近くの大学病院の呼吸器の内科の先生に直接お願いしてER経由で患者さんを受け容れていただくことになりました。
他のドクターと看護師さんに救急車に同乗して頂き緊急搬送。どうにか事なきを得ましたが、一晩で三回も気管挿管をしなければならないところでした。
なんとかかんとかやりくりしたのは良いのですが、そのまま日常勤務に入らなければならないところが辛いところ。
精神科の先生の方は当直が終われば通常そのまま少なくともお昼前には家に帰っていきますが、患者さんは多いのに石の数は少ない内科はそんなことも言っておられません。何かと辛いものです。
やっぱり日本の医療というのは基本的に医師の犠牲の上に成り立っているんだなというのを日本に帰ってきてから痛感しました。アメリカの医者はこんなこと無いですもん。
勿論、ごく一部の猛烈に働く(働かされる)人達はおりますが、そういった人達は少なくともhalf millionとかone millionとか貰ってますもんね。その上でさっさとearly retirementなんていう道を選択して命を削って働き続ける前半戦の後はゆっくりと・・・と言う感じでしょうか。
ところが日本の医者は、ほぼ一生何らかの形で仕事を続けないと食ってはいけませんね。w
実際寿命も短めなんですが。皆様の想像とはかなり異なる医師の日常です。
2 件のコメント:
最近、日本の労働者人口が足りない(から移民を受け入れよう)という話をよく目にしますが、
国民1人あたりの医師数も足りてないのでしょうか?
アメリカと比較して日本は少ないですか?
(収入は日本でも開業なさってる方などは多そうですが・・・それでもアメリカとは桁が違うのかな?)
医師数の問題は結局のところ科と地域の2つのエリアの偏在が避けて通れない問題であることはいつものことです。
単純に数を増やしても医師は”絶対に永遠に”いわゆる「充足」はないのではないでしょうか。
難しい話です。
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