金曜の外来の前にたくさんある受け持ち病棟の中から、比較的重症者の多い病棟を先に一周りしておこうとその病棟に入った瞬間・・・。
病棟の雰囲気が慌ただしいので「もしや」と思って駆け込んでいくと、まさに左の重症者治療室からベッドが運びだされて右の集中治療室へと移動している途中でした。早速、心肺蘇生の開始です。そこにはドクターが三人居ましたので、私は心マに専念。もう一人の先生は挿管とベンチレーターの接続。もう一人は接続されたラインを使ってどんどん薬品を送り込んで命を取り戻します。
幸い、数分後には患者さんの心拍も血圧も血中酸素濃度も戻ってきました。その時までには私の方は滝のように汗を流しておりまして、グッタリ。朝の外来の前にこの状態は結構キツイな〜と思いながら外来へと降りて行きました。
パソコンを立ち上げて朝の診察を始めましたが、この後は全てがスムースに進み問題は有りませんでした。しかし、日によってはこのような緊急事態が二回、三回と自分の患者さんに関連して起きることもあります。患者さんの命を助けるのが仕事ではありますが、医師というのは無理を重ねることも沢山ありますので、心と体に沢山の負荷をかけながら予測の付かない時間帯に瞬発力を要求される仕事ですね。
でも、こう言った仕事は別に医師の専売特許でもありません。
体力だけだったら医師の仕事などよりもずっとハードな仕事もゴロゴロ。精神的、知的な要求の高さでも同様、もしくは更にずっと上の高いプレッシャーを要求する仕事も沢山あります。しかし、常に双方が要求され、それを二十年三十年も状態を保ち続けなければ人の命を助けるという厳しい仕事が出来ないと言う意味では独特のタフな仕事だと思います。
さあ、後何年やり遂げられるのか・・・。
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