そもそも最初私が医者になった頃は製薬会社からやって来る薬の宣伝マン達を「プロパーさん」等と呼んでいたのですが、彼らの仕事の多くは我々に食い込むために勉強会と称して製品を説明しながらの弁当配りをしたり、ボールペンやメモ帳を持ってきたり、読みたい論文のコピーをガンガン持ってきてくれたりと必死に仕事をされておりました。そもそも当時はこれらの人間達が普通に医局に入ってきてましたもんね。今では絶対にあり得ない話なんですけど。
ところが、その後は海外の製薬会社を中心に、そのような行為が医者を囲い込んで目先の薬の選択を選ばせるような歪みをもたらしたり、見えない部分での癒着を生みだしたりする可能性がありということで、コンプライアンス違反を徹底的に排除する方向に動き出すと共に、そもそも製薬会社の懐が猛烈に厳しくなっていく事で業界と医師がそもそも癒着する「余裕」さえ無くなってきました。w
当時栄華を誇ったこのプロパーさん達も、今ではMR(Medical Representatives)さんと呼ばれて(日本語では医薬情報担当者とでも言う呼び名)いますが、その会社が持っている大きな稼ぎ頭となるような薬の特許が切れる特許の谷みたいなものが生じる度にジェネリックが登場して人員整理が始まりますので、希望退職募集という名の下にいろいろな製薬会社のMRさん達も次々と消えて別の業界に去っていきました。
元居た会社自体もスピンアウトや株式の公開買い付けその他で吸収合併され、合従連衡と売却の繰り返しでどんどん消えていってます。製薬業界は本当に21世紀の荒波の中で世界の巨大製薬会社の闘いの余波を受けて波間に消えていく事になるのでしょうか?
あの知り合いも、この知り合いも…。
驕れるひとも久しからず、ただ春の夜の夢の如し
2 件のコメント:
唐沢版「白い巨塔」における林田加奈子(演じたのは木村多江さん)ですね!
ドラマですが大変な仕事だなぁと思いました…(私には出来そうにない~)
ド、ドラマをみとらんのです…。(T_T)
まあ、楽な仕事などと言うものは無いと考えると、子育て中のお母さんから総理大臣まで皆それぞれに本当に大変なんですよね。
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