ニュースを見て本当にやるせなくなりました。
殺された沢山の方々、傷つき生死の境を今も彷徨っておられる多くの方々、大怪我をされて体にも心にも傷を付けられた方々に何と声をかけて良いのか言葉もありません。犯人の男は薬をやっていたということですが、もとより統合失調やパラノイアを持っていたのか、もしくはそれに被さって薬が影響を及ぼして思考を撓めていったのか。
連行される茶髪の男がにこやかに笑って居るのを見て「駄目だ、壊れてる」としか思えませんでした。
衆議院議長に当てた手紙やその他の文面を読んでみても、思考回路が完全に焼き付いてしまっているとしか考えられない内容。この男、以前措置入院のヒストリーを持っていたという報道がありますが、周りが気づいていても精神科医に出来ることは実は限られているということはご存知でしょうか。
私は精神科医ではありませんが、いわゆる”頭のオカシイ奴は永遠にぶち込んでおけ”式の議論は現代ではまったくもって通用しない状況で、もし留めおくことが出来るとすれば、司法の力しか無いと思うのです。
もし彼が、今回違法薬物を利用した事による幻覚妄想状態がもとになって措置入院に至ったのであれば、違法薬物のネガティブな効果が消退し、症状が落ち着いてしまい”自称他害に該当しなくなれば”精神科医は入院措置を解除することが義務なのです。
その後、一旦患者が退院してその患者が幻覚妄想状態などのによって異常行動に走り犯罪を犯したとしても、一度治癒したとみなされ、病気という状態の連続性が途絶えてしまうため、犯罪の発生を事前に想定することは不可能という建前です。何か悪いことを起こすかも、、、という可能性があるだけで、その人間を病院に閉じ込め続けることは21世紀の精神科医の選択肢には残されていません。(いわゆる人権という名のもとに・・・。世界中がほぼその方向性です。)
これは完全に私見ですが、薬物依存者に対する司法による罰則をもっと強烈にする必要があると考えています。世の中にはファッション感覚でXXエクスタシーだの、大麻だのを吸引する連中がいますが私からみると元々そういった依存性薬物に対する精神的な敷居の低い人間が誘蛾灯に集まる我のようにそういった薬物に手を出す傾向があると思っています。
厳罰化によって驚くような行政罰や刑事罰を下すことによって違法薬物による社会の崩壊を見るよりかはコスト的には遥かに安いと思うのですが、、、。国によっては麻薬の所持だけでグラム単位による信じられないほどの司法による制裁が待っております。
それにしても、障害のある人達を消すことによって社会を救うというこの馬鹿のロジックは昔から消えては現れる愚かな論法。この論法をロジック通り進めていくと、世の中には筋肉隆々で理知的な病気ひとつないイケメン男性とセクシーでこれまた知的な子孫をたくさん残す能力の有る美人のみが生きることを許される世の中の出現となります。
まさしくナチスのマッド・サイエンティストであったメンゲレの世界観ですね。障害を持つ子供の親、病に苦しむ患者さんを治療する医師としては死んでも許せないロジックです。
2 件のコメント:
この事件の犯人がパトカー内でにやにやしている姿…とても気分が悪くなりました。
春頃、病院に入院させられていたと報道されてますけど
精神的におかしいというよりも、「思想」がおかしいのかも…
(そうなると病院じゃどうしようもないですよね。)
ナチスのメンゲレについては知らなかったのですが、こんな人がいたんですね!
実験内容がおぞましい…
メンゲレの狂気は語られているだけでもとても人間の行為とは思えない部分があります。
それ程おぞましい。
ヒトラーも、これを大規模にエスニック・クレンジングというレベルでやっていたわけですから・・・。
人間の存在理由を”効率”だけで語ると”工業製品の規格に合わない輩は皆、溶鉱炉でもう一度溶かせ”となります。
そこには人間の存在理由そのものがありませんよね。
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