IBMとGoogleの人工知能の対決を見ていると、どうやら二十年ほど前に流行っていた人工知能とはケタ違いの本物であることを痛感させられました。いわゆる十二分に実用に供する人工知能というやつ。
ふた昔ほど前にAI、AIと言って猫も杓子もお題目のように唱えていた人工知能ですが、理想と現実の余りの乖離にアッという間にブームが過ぎていったのを学生であった私でも如実に実感していました。
時は下って21世紀の今。ブームが来ようが過ぎ去ろうが、科学と工学の研究は着実に歩を進めていたことは門外漢の私にも余りにも明白。計算機科学、情報工学、ニューロバイオ等のここ25年の進歩が遂にアラン・チューリングが語ったチューリングテストにパスし、かつそれを遥かに超えてくるものが産まれてきそうですね。しかもすぐそこに。
身近ではクラウドを使ったSiriその他のスマートフォンなどと連動したスパコンを利用したその「一つ前の段階」の人工知能が我々の日常にも深く入り込んで来ていますが、IBMもGoogleも、其々が独自の哲学に基づいたオリジナリティの高いアプローチでその凄さの片鱗を見せつけてくれています。
以前はチェスで世界チャンピオンを破ったりクイズ王にテレビで勝ったりというようなレベルでしたが、今の人工知能では、写真を見てその写真の中で切り取られている日常の出来事を、自然言語できちんと滑らかに説明できるとか、言語Aから言語Bへの翻訳を文句のつけように困るレベルで仕上げてくるとかいうのでさえもまだ序の口のようです。
こうなってくると次の近未来のステップで120%明らかに出てくるのは、当然この能力の軍事的応用ですわな。産業用や民間でのユースはともかくとして、戦闘用に応用されれば当然の如く敵陣の現地のイメージを見て瞬時に敵の配置状況を解析し、それに応じた最適の攻撃方法方法を戦略本部が組み上げる、、、等というのはまだ序の口で、これに戦闘ロボットが組み合わされば殆んど悪夢のような戦闘プログラム(知能?)を持った戦闘マシンが作れるのは必定。
戦闘機乗りや戦車乗り自体が不要となって、戦い合うのはロボット同士なんて言う世界が出てくるのも今や空想の世界を超えてきているのでは?と考えます。これが、ロボット同士ならまだ救いも有るのでしょうが、、、ターミネーターの世界では、ロボットが殺すのはニンゲン、、、でしたよね。
便利な進歩の先に出てくる今後の人工知能の進化は今までとは「人の思考」という、これまではマシンには無理と思われていた領域に侵入してきている点でなんだか今までの進歩とは「異質の何か」を感じさせるものがあります。
良い方向にだけは進まんだろうな、、、きっとそれらの良い物と悪いものがごちゃ混ぜで来るのが最もありうる未来なんでしょうね。
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