今日は院内セミナーで講義をしました。
中身は「虐待について」でしたが、いろいろなシーンで虐待に関する啓蒙が行われていなければ”絶対に”虐待というインシデントは発生してしまいます。特に大切なのは”何が虐待なのか?”ということが殆どの人がわかっていないということです。
この”無自覚”こそが多くの悲劇を起こす元凶であって、多くの施設でこれが理由で今日も明日も虐待が行われているのです。
これを無くす最善の方法はチームを立ち上げることによる院内や施設内の”看護/介護行為・手順”の再評価と手法の改善を続けることこそが、その施設の看護・介護水準を改善し引き上げることになるのですから、これが存在しない施設や病院は自らをリスクの嵐に晒していることになるんですね。
虐待というのは最終的な形は殺人に繋がります。実際にみなさんが報道などで見聞することがあるかと思いますが、私は個人的にはこういった”事件”として表に出てきているのは先ず間違いなく全部ではないと考えていますし、実際にそうだと思います。
毎朝、毎晩ストレスに曝される中で、認知症の患者さん等による繰り返される不潔行為などに耐えられなくなった介護者などで”誤った対応”をしてしまった人間は・・・虐待をエスカレートさせることがあるのです。
また、介護者同士の”馴れ合い”の中で次第に虐待がエスカレートすることもしばしば。こう言った介護行為においては第三者の眼が存在しないシステムは必ず腐っていきます。
そして残念なことに腐ったリンゴの影響は急速にシステム全体に拡がっていきます。これを阻止するのは管理者を含めた喫緊の課題なのですが、そこに必要なのは危機意識そして危機管理意識。これが無い組織は現代社会においては早晩、組織の死を迎えることになることでしょう。
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