2025年4月13日日曜日

日本が戦争に巻き込まれた時に死ぬ人達

台湾への中国侵攻がまことしやかに囁かれて久しくなります。

侵略戦争を始めるのは何時の時代でもバカの仕事。どのような状況でも防衛以外の戦争は可能な限りその当事者として住む侵略国と被侵略国等の二国間以上の国民にとっては避けたいものです。理由はシンプルで、大量の人間が双方で死亡し、大量の心的、身体的障碍者が発生し、数限りない悲劇の物語が生まれ、大量の資源が消費され、勝った国も負けた国もほぼ確実に戦時経済の影響でインフレが発生し、歪んだ経済形態が長く長く糸を引くから。

そして何よりも、これらの事以上に双方に数世紀以上に亘る罵り合いと遺恨の歴史が残るから。恐らく一番の損失はこれでしょう。

ところで、戦争といえば日本が一番駄目な事のド定番は「兵站」というのは誰もが認めることでは無いでしょうか。いわゆるロジスティクス。戦争を遂行するにあたって毎度毎度日本が苦しめられるのはこの物資補給の不味さ、拙さに尽きるのではないでしょうか。

開戦当初は勇ましく「勝った勝ったまた勝った」でも、戦争が進んで行った後でその戦地の最前線で弾が尽きたら、人が尽きたら、燃料が尽きたら、食料が尽きたらという様な基本的な部分の考察がまるでダメ。資源がそもそも無い国に、戦争行為というものは遂行できる訳も無いし、してはならないのです。日本が出来る戦争というのはあくまで自国領土に近接した部分まで。そもそも国から出ていく事さえ既に間違いだという気がします。

国際貢献での国外への自衛隊派遣や邦人救助は全く別の話でしょうが、戦を行いに外に出ていく事自体は今の日本の体力では土台無理。ウクライナの闘い方を見ていても、あれは国外から鬼のような戦費とリソースのアバックアップがあるからであって、日本が単独で同じ事をやれば一か月戦闘が持つのでしょうか?私は寡聞にして知りませんが、自衛隊はいろいろなパターンのシミュレーションを行って、その回答をもう当然持っている事でしょうが。

取り敢えずシンプルな回答は弾薬だけ考慮してもたったの約二か月半との事で、どんなに鍛錬された戦闘員が居たとしても、撃つ弾が無ければ話になりません。ましてやこれは燃料や食料などの事は何も考えずに組み立てられた部分ですから、地震が発生したり台風が来るたびに食料品の棚から何も無くなるような状況で、一体戦争が開始されたらその日のうちに全ての物資が棚から無くなる事必定です。

勿論、ガソリンやその他の食糧物資、飼料なども入ってくる訳はなく、食料自給率が驚くほどダメダメな我が国の事ですから、戦争遂行云々の前に大量の餓死者が出る事でしょう。

既に、日本の食料自給率は長期的に低下傾向が続いているのは有名な話で、農水省の資料では、カロリーベースと生産額ベースの自給率の推移の概要では 昭和40年度はカロリーベースで約73%、生産額ベースで約86%。平成初期にはカロリーベースで約43%、生産額ベースで約74%。令和5年度はカロリーベースで約38%、生産額ベースで約61%。この低下の背景には、米の消費減少や畜産物・油脂類の消費増加など、食生活の変化が影響しているというのですが、何れにしても戦争遂行など夢のまた夢。噴飯物も良いところ。w

私は昨年からの米騒動を見ていても、この国は本当に自分で生きていく能力をどんどん失っているんだなという気がします。少なくともカロリーベースで7割くらいは維持しておけるような農業、畜産の体制を構築しておかないと長い長い目で見て「トンデモナイ地獄」が日本に出現する日がやって来ないとは限らないと思っているんですけどね。

自分の予想が糞予想として外れる事を心から祈るばかりです。

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