2016年3月14日月曜日

急性期の精神症状を示す患者さんの取り扱いは内科医には結構難しい

昨日は疲れました。

何事もない当直を祈っていたのですが、実際は夕方から急性の精神症状を示す方が内科病棟から出た為に同じ日の当直であった精神科の先生をお呼びして診察していただきました。
なんというか、何時もは実に大人しい方かつインテリジェントな方だったのですが、昨日は何か急にベッドの上でゴロゴロとのたうつように暴れだし、同じことを大声で何度も何度もエンドレスに叫んでいました。

客観的に自分のオカシサを認識できる状態ではあるらしく、「どうしてこんなことを言うんだー」と自ら叫びながらも再びおかしなことを言うのを止められない様子でした。
私の方は???状態で、取り敢えず精神科の先生が精神保健指定医としての役割を果たしてくださいました。応急入院の手続きをとってくださり、患者さん御本人の前でその旨を書類を読み上げることによってその措置が開始されました。

病棟を移動し観察下で危険な行為等が無いかを観られていたようですが、直後にはすっかり落ち着いて暫くして眠り込まれました。
同時にチェックされた血液学的データや頭部のCT上の所見は寧ろ以前よりも随分と改善しておりましたので、内科医の私としては対応に困るところで、もし精神科のドクターがいなかったら鎮静剤を使うくらいしか手がなかったか?と考えてしまうほどの激しい初発症状でしたので、本当に助かりました。

基礎疾患その他はとても昨日の精神症状に関連しているとも思えず、処方も極々控えめなも一般的な内科処方で、副作用や交差なども後で調べてみても特に問題はなかったんですけどね・・・。

人の心や体というのは何とも不思議なものだなと改めて感じた夜でした。

人気ブログランキングへ

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

自分で自分がおかしな言動をしているとわかっていながら止めることができないなんて
ご本人は相当混乱したでしょうね。
特にインテリジェントな方ならなおさらだったでしょう。
処置が功を奏して落ち着かれて良かったですね~
あと、発作が起きたのが家にいるときとか外出中じゃなくて良かったですね!

small G さんのコメント...

いまでも私には理解できません。

解釈をすればいろいろとあるんでしょうが、実際の所人間の脳の不思議さに只々打たれます。