日本に帰ってきて二年経ち、臨床医に戻ってからも二年が過ぎたことになります。
実際の話、臨床に戻ってきたら病棟の、ひいては病院(組織)の質というのは上に立つ人間が決めると昔から思っているのですが、病棟のキャラクターと質は結局そこに居る長である師長さんが大きくその方向性を決めるものだなということをどの病棟を観察していても強く思います。(無論、病院の質は最終的には良質の医師の存在が不可欠ですが・・・。)
まず確実に言えることは一つ。勉強しない人が師長をしている病棟の質は総じて低いですね。
集められてくる人も基本的にはやる気のない人、能力の低い使いづらい人が集められ、雪だるま式に”ダメ要素”が集積していく状態を惹起しているというパターンが多いようです。
患者さんにとっては迷惑な話ですが、こういったことは”上に立つ人”が出て行かないかぎりデキる下の人まで迷惑を被っているパターンが多いようです。最もいけないのは、意欲にも溢れかつデキる人がこのような人の下についた時に意欲を失って辞めてしまうというパターンでしょう。
これはまさに”悪貨が良貨を駆逐する”という最も望ましくないパターンですので、こう言った事態は知る限りなるべく早く介入して医師や理事会側がその”癌の進行”にブレーキを掛けなければなりません。ところが、やっぱりタイミングを逃すことがあって、よく働いていた看護師さんが実際にその病棟から消えてしまったということが二度ほどありました。
惜しくない人が消えるのは問題ないし、惜しい人でも御主人の転勤やご結婚の為に職場を去る方が居るというのは未だ納得できるのですが・・・。もし、そういった悪化の存在で良貨が消えていっているのなら由々しき事態です。
結局、これに対抗するには教育制度と人事制度の慎重な運用しか方法はないのでしょうね。
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