この法律なかなか怪しいです。
本来、時間と労働という言葉の理解において、日本という国は極端に「労働の終了に要した時間」=「頑張った量の総和」>長いほど素晴らしい=美徳という解釈が一般的で、その成果の質やそこに至るまでの過程などは特に重要視されてきていない伝統があると思います。
当然、長く頑張ってかつ成果も出してという例外がたくさん存在しているのもこの世の常ですが、日本においてはそれが上から下まで全体に蔓延していることが大きな問題だと思います。
少ない時間で仕事を効率的にこなすというのは前に早く進むために「工夫」をするということで、頭を使ってパッパッと仕事を片付けることが出来るだけのアイデアと経験を持っているということをその人自身が示しているのだと私は思っています。
まあ、世界のトップエグゼクティブがどれほどハードに働いているかは別として、そういったレアメタルのような一部の人にだけ当て嵌められるべき基準を結構な下々の人間(当てはめること能わずと言うレベルの)にまで敷衍するのはどう考えても過労死を助長するだけの話。
法律をつくろうとしている役所の人間達でさえも、この件に関してアンケートを取ると過半数が反対しているような制度のどこに正義があるのかと小一時間ほど問い詰めたいですな。
条文や審議会の中身を読んでみると、どう見てもこの法律を施行するという結論ありきで話が進められているようで、結局は専門性の高い人間達で、給与がある一定水準以上支払われているものであれば、残業に関しては制限をかける法律の枠の外に置こうとする意図が見え見えで、唯でさえ犠牲的精神で会社や組織の為に文字通り命を削って働いている連中を都合よく一部の雇用者の犠牲にするだけの結果をもたらすような気がしますが?
そしてそれは必ずや極一部のトップ以外適用されるべきではなかった人々まで巻き込んでの低賃金重労働を貸す事例が続出することでしょう。その最大の問題は「労働の低い効率」という、日本的な悪い慣習を見直す折角の機会をみすみす葬り去ることになる痛恨の一撃になるのではないかと危惧しています。
なにせ、アメリカの押し付け系の法律の具現化というのが非常に黒い意図を感じます。碌な事にならんような強くて悪い予感がします・・・。過労死が増えるよ〜〜〜〜〜〜!
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