大統領就任式の日は娘の仕事はお休みでした。
"Inauguration"というのが大統領就任式に当たる英単語ですが、昨日の大統領就任式自体には行かず、翌日も行われた抗議集会に行ってきたようです。「アメリカ第一」等と恥ずかしげもなく喚いていますが、結局このおじさんの煽りに共感しているのは白人とこのオッサンを蔑んではいてもビジネスには使えると読んでいる金持ち。
その就任演説の中身は驚くほど偏っていてスカスカです。おまけに己の横に座っている連中への当てこすりとしか言えないアジ演説レベルの中身。これはこれは大変な人間を世界一の近代国家のトップに頂いたもんですなと、見ていて正直ゾッとしました。
実際の所アメリカの大多数はいまだに殆どイナカですので、そういったところにいる所謂”日の目を見ないプア・ホワイト”をコアとした人達がこのアジテーターを支持しているんですね。彼らにとってみればとりあえず今まで偉そうにしていた東部の連中にギャフンと言わせれば後は野となれ花となれ。数年前に日本の馬鹿の皆さんがやらかした民主党選びという間違いと”全く”同じ絵柄ですわ。w
よろしい。それではこのオッサンが喚いている報復関税を実際に実行していただきましょう!実はこの高い報復関税がどういった結果・結末を引き起こしたかというのは既に歴史がその答えを十分に出しているんです。
実はこのオッサンのやろうとしていることは第二次世界大戦の遠因となったとも言われるウォール街の株式大暴落をきっかけに”無策のフーヴァー”といまだに歴史に悪名を残すH・Hooverの発したスムート・ホーリー法と全く同じ根っこを持っているのです。
高率の関税は必ず報復関税と貿易の停滞を生み出します。そして国家間の増悪も増幅させるだけでなく、今までの良好な貿易関係もnullにし、扉を閉ざした向こう側の国の国の経済をお望みのごとく悪化させます。
今時の「世界中が経済で繋がった時代」においては、そのような国家の経済は扉の外側の悪化があっという間に扉の内側の国家の経済をも叩き潰すこと必定。何しろ相手はその国家からものを買うような余裕はありませんからね。
”俺は頭がいいんだ”と嘯いているこの子供大統領。是非、議会をその優れた大頭脳で動かしてあなたに手を叩いてUSAを連呼していた田舎の人達に職(食)を提供してあげてください。w
ドイツの鉄血宰相オットー・フォン・ビスマルクの「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と言う言葉をこの男は無視しているのでしょう。(そもそも知らないか。w)
そしてこれに付け加えるには有名なSFアンドロメダの一節から"Those who fail to learn history are doomed to repeat it; those who fail to learn history correctly -- why they are simply doomed."と言う言葉も付け加えておきましょう。
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