今はどうなんでしょうか。
私の居た国立の医学部には昔からいわゆる”頭のオカシイ”人達が各学年に一人か二人くらいは居ました。
まあ、今では入試の方式も変わってきたのでへんてこりんな人が入学する確率はぐんと減っているのかもしれませんが、それでも医学部というところは
少なくともそこに入る瞬間までは学校の勉強がある程度できた(必ずしも賢いというわけではない!)人達の集団では有るわけなんですが、エキセントリックを超えて明らかに”これ病気でしょ”って人達がいました。
やっぱりある程度の篩をかけられてきた人は世間一般のいわゆる”まともさ”からズレが生じているような確信が私には有るんですよね。
しかし、観ていると多くの場合はそれを後々獲得した教育で隠しているようなところがあるのですが、お互い学生の頃にはそれを”隠す前”のおかしさを充分に振りまいていた頃を知っておりますので、それらの人物の本質はそのオカシサの中にあるのだろうと今でも確信しております。w
私も全然人のことは言えない”充分に変わった人”と嫁さんには毎度宣告されてはおるのですが、私の学年には六年間のうちに明確に判る形でうつ病を発症した人が三人、統合失調症が確実なのが2人、ほぼそうだねというのがもう1人おりました。その他にもセックス依存症も明らかに一人。アルコール依存症は、、、どうなんでしょかね?100人弱の集団としてはこれらの精神疾患の有症率はトータルするとかなり高いような気がしますが。
歴代の先輩の中にも伝説の人達というのは結構居りまして、医学部を12年間かけてやっぱり卒業できなくて放校になっちゃった人とか、医師免許はとったんだけども、結局いろんな意味で危なすぎて大学病院から外に出せなくて医局の中で飼い殺しになって日がなソファに座ってじっと前だけを見つめていた人とか・・・。大学を一番で卒業したんだけれども、発症してしまって仕事を馘にされた人とか。
今となっては懐かしい思い出ですが、研修医になった当時も一緒に研修したある”使えない”と評判の1つ歳上の精神科志望の先輩が次の病院に移った後、風の噂にそこの精神科の自分の受け持ち患者さんと駆け落ちしちゃったとかいう超弩級の話もありました。
しかし、やっぱり私にとっての本当の超弩級の人は大学に五浪して入ってきたというある人でした。
もう何と言うか授業に出てくる統合失調症の典型的症状を全部”眼の前”で見せつけられて、あまりのことに笑って良いのやらたじたじとなるべきなのやらわからなかったことが何回かあります。
当時は精神分裂病という呼び名でしたが、これって本当に薬物でどれほどコントロールできるのだろうと不安に思ったこともありました。
逸話を具体的に書くといろいろと不味いのでそれはここには書けませんが、オカシサも己のコントロール下において置けるのか否かというのはやっぱり一つの大きな分かれ目だと思います。常識からは充分におかしくても、それを超えて偉大な仕事を成し遂げちゃってる人達も数多くいますし、自分に”内なるリアルな声”が聞こえているけれども、それはそれとしてオカシサを認識し、厳しくコントロール出来ている人も実は思った以上に多いという話を精神科のドクターからはよく伺います。
東大や京大でも同様な話があることを、私はいろいろな人物から伺ったことがあるのですが、こういう人達が長い時間をかけて医学部を卒業できなかった場合は本当に不幸なことになることが多いようです。十二年まるまる過ごしたらそれだけで30歳の無資格、無免許の人が出来上がってしまいますので・・・。
無論、毎年のように全国の医学部では医学部やめてもっと他の仕事にスイスイと移動していく能力の高い人達も居るには居ますが。
チョコっと書いた医学部の昔話ですが、いまでも居るのかな、こういう人達?
それにしてもまとまりのない話になってしまいましたな、今日は。己のコントロールができてないです。w
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