先日ある人と老後の資産のことに関して話している時に日本人と投資のことに関する話で花が咲いた。
二人の基本的な話の底は「清貧」の思想が日本人と投資を遠ざけているのかという疑問だったのですが、私個人としてはどうもそれだけではないような気がします。
端的に言うと投資が余りにも昔の「相場師」の存在と結び付けられていて、自分のお金を守って増やしていく手段として株式や国債を「蛇蝎の如く」忌み嫌って近づこうともしない、、、というのが私の見方。
たとえ投資していても、やっぱりイチかバチか的な感じで殆ど何の下調べも無しの状態からの「雑誌で読んだ、テレビで言ってた」程度の話から株式を買い進んで一過性の上昇を見ればまだしも、最終的な損益分岐では「痛い目」に遭ってそれを元に「ほら、やっぱり株なんて手を出すもんじゃない」とか、自分では全く訳もわからず、人の話に乗って先物相場に手を出して一財産失くしたりなんてことをやっていればそれはそれはどんな人物も「投資」なんてしなくなりますわな。w
ところが、そんなのはハッキリ言って投資でも何でもないただの博打ですからね〜。
稀には勝つでしょうけど、所詮は馬券の購入と同じレベルの行為ですから、勝つ訳ないです。昔から言いますよね、「馬で家建てた奴は居ない」と。まあ、中には建てた人も稀にはいるんでしょうが、その人もその後の一生を見てみると間違いなく原資は消えて家も無くすような人生を送っているはず。
常日頃から、そのエリアの産業や関連情報にしつこく目を通し、その会社の決算情報や商品、サービス情報、カンパニーヘッドの思考回路まで推理。数々の噂を少なくとも英語と日本語のニュースサイトと業界のまとめサイトで検証し続けた上で熟考を重ねた上で自分の資産のあるパーセンテージを使って分散して投資をするしか、個人投資家には勝ち目はないと思います。
しかも、下落したから売るなんて言うのは最低で、実際にはその会社のヘッドの指針が間違っていない限り、著名な会社の多くは短期的な落ち込みはほぼ必ず短期長期にかかわらず戻ってきています。
市場の「売り買い」という動きさえ多ければ、アメリカの株式市場は実に堅実な投資の畑ということになりますが、日本人はあのバブル以来、投資志向の有った人もスッカリ悄気げている人も多いようで・・・。
中学や高校で資産形成の手段として当然のように投資に関する教育を行うアメリカとはやっぱり発想が違うのは致し方無いか?
超大金持ちになってそれを元手に世界を変えるほどの社会還元になるようなビッグ・プロジェクトを発動させた日本の金持ちはトンと聞きません。せいぜい日本の「地域レベル」でしょうか。
それには税制を変えないと無理でしょうね。金を持つことが一種の社会悪とか差別の元とか看做されるような国では、そんな人は登場するわけもないですよね・・・。
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