日ごろ見聞するものに対してそれを本当だろうかと「まず」疑うのは私の職業病だと思っている。
家内に言わせると素直ではないらしい。(流石、長年連れ添っているだけはある。)
そこでいつも議論になるのは「じゃあ書いてあることを鵜呑みにし、映像で見たのを何の疑いも無く信じるのか」という少し極論っぽい話と相成る。(夫婦なので、いつもこの辺の話題へは何の緩衝材も使わず突入する。)まあ、出てきたデータでも、通常三回同じ条件で再現されるまでは信じないし、人の論文で面白そうなデータを見たときもどこにロジックの穴があるのかをマテメソとディスカッションを読み込んでその著者の言い訳探しの部分を吟味するのが習い性になっているので、性格も自然ツイスティーになって来るのだろうか。こんな感じなのでもうテレビ番組でごく稀に何かを見る事があるときなどは、横に娘や家内がいると私のほうを見てそそくさとテレビのスイッチを切る事が殆どなのです。(笑)
曰く、「誰もそんなこと(嘘か本当かなんて)考えながらドラマや芸能人の番組なんて見ない」とのことですが、何時もそれに対しては「そんな事だから堂々と下らない似非科学や血液が性格論などという犬の糞のような事が事実として罷り通るのだ」といって諭します。そうすると、ますます、家人達は「は~~」と言うような感じでその場を去って行くのですが、、、。
例えば血液型性格論などというものはすでに90年以上も前から、法医学その他の科学者によって繰り返し検証を受けて散々墓場へ持ち運んで「これでもか」と土をかけられているのにまるでWATER BEDのようにあちらを突付けばこちらが出てくる、こちらを均せば向こうが出てくると言うように、凝りもせず金目当ての馬鹿共が出版する本に金を使い込む輩が年齢層に関係なくいるわけです。昔、家庭教師に行っていた学生の家でその生徒のお母さんがその手の本を読んでいたので、少し悪戯っ気を出してからかった事がありました。まず、もっともらしく誕生日その他の情報をご本人から聞いてその本をめくっていき、最後に「見つけた」とばかりにその血液型でその誕生日の人の性格とを語るページへと辿り着いた「ふり」をしてその奥さんの性格を読み上げました。(もちろん、全く関係ないページ)内容は「慎重に見えて実はおっちょこちょい、人前では積極的に動こうとしますが、なかなかその善意が理解してもらえない事も多く結構自分で空回りして疲れることの多いそんなあなた!」と言うような感じの出鱈目なものなのでしたが、その奥さんいたく感心して「そうそう、そうなんですよ~~、あるんだそういう事」といたくご満悦だったので、最後に種明かしをしたところ「人が悪い」と言われてしまいました。(笑)
イタコやスピリチュアルなんていうのは人を端から騙していると言う点では私の「人の悪さ」などとは比べることも出来ないほどのインチキだと思うんですが、、、。イタコだったら日本語を話さない人のご先祖さまを呼んでそのイタコがイタリア語やロシア語をしゃべったら信じます。これが本当なら絶滅した言語の研究なんて恐ろしく進むんですが。(笑)あのインチキスピリチュアルも洋の東西を問わずどこでもありますが(アメリカでも朝のラジオでやったりしてます。)、あんなもう「見るからに」インチキな輩のどこを信じろというのか私には全く理解できません。善人面した詐欺師以外の何者でもないと思うんですが?あんなのを信じるくらいなら道端に落ちているクオーターのほうがよっぽどご利益が有ると思うんですが。(少なくともベンディングマシンのバブルガムが一個買える!)こんなのを頭から信じる事の出来る人たちに選挙権なんて与えたらどうなるのかと心配なんですが、どうも今の日本はその心配が現実になっている様で、、、。
21世紀だろうがなんだろうが、一部の方々には科学教育って本当に浸透しないものなんですね。(溜息)
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