そのお婆さんは頭もしっかりしている90歳!の方なんですが、手先も器用で喋りも抜群。つい数か月前に御主人を亡くされたのですが、亡くなられた御主人はこれまた私がこの数年ずっと診察を続けていた方でした。
認知症は年々歳々進んではいたんですが、足腰は比較的最後の最後まで保たれておりました。愈々家ではみきれなくなりましたという事で、施設診療に移行して僅か三か月でお亡くなりになるという95年の人生でした。
その後にはお婆さん御自身からのリクエストでお婆さんの高血圧や心不全をフォローしているのですが、今日になってこのお婆さんの物凄い秘密を知りました。
問わず語りで話だしたお婆さんのお話はご自身の歯に関する事実でした。何とつい先日まで一本の歯の欠落も無かったんだそうです。この前硬い煎餅をバリバリ噛んでいたときに生まれて初めて歯が欠けたんだそうです!
何と生まれてこのかた虫歯が出来た事は一回もなく、全ての歯が生まれて今まで全て揃っているんだとか!( ゚Д゚)
驚いてそばに近づいてお口を診させていただくと、仰る通りの擦り減ってはいるけれどやや黄色がかってはいるものの歯石の付着も目立たずほぼ完璧な歯で奥のほうにも詰め物一つもありませんでした。しかも、お婆さんによれば殆ど歯を磨くこともないズボラ生活というのでした。しかもピンクの歯茎は歯肉炎など全く関係なさそうな美しいもので、歯肉の高さが減る気配も見せていませんでした。
通っている歯医者さんによると高齢で歯が健康な方でも歯自体は加齢とともに折損してしまう事はあるのだそうです。
やはり、アメリカで学んだように3歳ごろまでに定着した口腔内の細菌叢が一生の歯の健康を決めるんかなと思い出してしまいました。そういえば、長崎にいた頃に名古屋から来た歯学部の先輩はほぼ歯は磨かんけど、俺は一本も虫歯が無いよと言っていた事を思い出しました。
そういう菌の構成を受け継いだ人は幸せだな~と心の底から思う歯がボロボロの私でした。TT
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