2026年7月7日火曜日

ジャンキー

訪問診療の仕事の中で驚く状況に遭遇することがままならず有ります。

ある女性が我々にリクエストしてきたのは鎮痛剤の追加処方。癌では無いのですが、エンドレスに鎮痛剤を処方するように話をしてきます。

しかもこの女性は他の病院にも同様に同じリクエストをして鎮痛剤を称して貰っていたのです。しかも我々から貰う経口鎮痛剤ではなく、注射剤による鎮痛のコントロール。レベルは違うものの、大量かつ通常許容される量を大きく超えた鎮痛剤を毎日使っていました。

マイケル・ジャクソンを例に挙げるまでもなく多くの有名人が鎮痛剤の魔力に絡めとられてその命の灯を消していきました。勿論、今も状況は同じで多くの人々が苦しみ、かつその力に絡めとられて行っている様は多くの映画やドラマでも描かれているのはアメリカを中心として暗い日常風景になっているのは知る人が知るところです。

我々の場合、この鎮痛剤を無限にリクエストし続ける若いジャンキー女性を訪問診療から切り離さなくては「我々自身」が巨大なリスクに直面する可能性が確実に高まってきていたので、理事長と院長に一言だけ確認を取ってスパッと切り離しにかかりました。

話はシンプルで「我々の処方のみならず、他院で使用されている鎮痛剤の送料も判らない状況で当院から更に鎮痛剤の処方をリクエストされるという事はご自身の生命予後に大きなリスクを孕むだけでなく、違法な処方となる可能性がありますので、当院からの処方は中止、即ち訪問自体を取り止めさせていただくことに御同意願います」と言わせていただきました。

この女性、私が居ないときに直ちに病院に電話をかけてきて「私に対する診察を続けないなら訴えさせていただきます」と言ったらしいのですが、理事長のほうはどこ吹く風で「どうぞどうぞw」という感じで一刀両断だったとのことです。

あれから数年経ちますが、待てど暮らせど訴状は届きません。^^


0 件のコメント: