2016年6月6日月曜日

女性の上司

病院というのは圧倒的に女性が多い職場です。

医師はまだまだ男性が多い世界ですが、今は医学部でも内部は女性が半分というのはかなり普通になってきていると仄聞します。アメリカでは随分前からそうですが・・・。
しかし今の時点ではやはり看護師というのがやっぱり女性が多い。これは看護学校でも同じ感じだそうで、男性で看護師を目指そうとする諸君の中には、男性であるがゆえに逆差別を受けて入学できないと思い込んでいる人も少なからずいるようですが、真偽の程はわかりません。(あくまで私の周囲の若い男性ヘルパーさんなどから漏れてくる言葉です。)

それでも看護師さん達は通常上司は師長であり、かつ女性というパターンがほとんどではないでしょうか。
ところが、これが例えば事務系などになってくると男性が未だに圧倒的にいろいろな部門の長として任命されているのが周囲の現実。

女性の場合、妊娠や出産でどうしてもキャリアの途中で短いながらも休職したりしてしまう間に他の男性同僚に昇進のスピードで差をつけられるというパターンが多いようで、私から見て”この人は抜群に仕事できるな〜!”と思う女性が、30代の微妙な時期にプロモーションのチャンスを逃すのをこの二年半で立て続けに二回見てきました。実際、その人達の一番上の上司に当たる人物から「XXさんにはYYとして働いていただく!」といったあとで妊娠、出産、育児。二年のブランクが入りました。

こういう状況では11対9くらいの能力差だったら、例え男性側が9の能力に当たる人であったとしても、どうしても男性側がピックされることになりかねません。特に日本では。
しかも、二人目、三人目という妊娠、出産、育児というイベントが続けば、その人の能力に関係なく益々女性は不利になります。

しかし、会社やシステム側にしてみれば休みなく仕事をしてくれるというのも継続性という観点からは大切な要素では有るはずで、休みの度に周りの人達が仕事にドッと種々の変更を入れなければならないとなるとそれはそれで周囲の状況も大変な場合があるわけです。

そのため、キャリアを人生の中心に据えた女性の中には出産自体を諦める人達もいます。無論、スーパーな女性はどこにもおりまして、出産育児をしつつもアッという間に現場に戻ってバリバリ働く人も居るわけですが、それはその女性の周りの状況がそれを許す状況にあるから。

結局、こういう状況を解決するにはフェアな育休システムと理解のある会社、育児協力可能なご主人の存在、社会全体の保育援助システム等など、本当に沢山の要素がシームレスに繋がっていないと女性の社会進出は相当に”無理”な状況なんだろうと推測されます。

北欧のように、法の力で男女共同参画が文字通り実体化している国々のようになるためには、日本でも女性自身が”賢く”女性の能力をアピールし実績を積みあげるとともに、日本という社会全体の多様性を上げていかなければ女性の役員や上司が種々の職種で男性に迫るというのはなかなか難しいのかもしれません。

なによりも、どんな職種においても女性が上司であることに”何の疑問”も挟まない世代が育ってきた時にその潜在力は爆発するのではないでしょうか。周りを見ていてよく解るのは、オッサンだからと言う理由で仕事ができるというわけでは無いということは明らかですからね。

しかし、女性上司が増えてきたらオッサン化した怖い上司も増えるのかも?w

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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

私の高校時代の友人女性たちはキャリアウーマン(死語?)が多くて
結婚して出産して途中ブランクがありつつも仕事を再開してる人が多数派ですが
結婚を諦めてキャリアを取った人や
結婚はしたものの子供は諦めた人なんかも少なからずいるわけです。
この歳になって(smallGさんと同年代です)「○長(ブチョーとか)」「教授」とかの
肩書きを持ってるのはそういう人たちですね~
(医師や弁護士やってる人は結婚や出産を諦めずにキャリア形成出来てる人が多いです。
どうしてかしら?国家資格の有無?)



small G さんのコメント...

これ、実はもう少し書き足そうと思ってたことですので、近日中にブログ上にてお返事いたします。