この映画、日本でも多分よく知られているのではないでしょうか。「42-世界を変えた男」というタイトルで昨年の年末に上映されていたはずですので。
びっくりしたのはいきなりハリソン・フォードがドジャースのマネジャー役で出ていたこと。いい感じで役どころにはまっていたと思いましたね。
当時のニグロ・リーグからより抜かれて人種差別の壁を切り裂くナイフの役目をたった一人で任された鋼鉄の意志を持つ男Jackie Robinsonの話が簡潔に語られていきますが、実際に彼とそのチームを襲い続けた露骨かつ危険な差別は映画の中では当然語り尽くせないような酷いものだった事だけは確実で、自分自身だけでなく家族もその差別の渦中で敢然と戦い続けていった彼らに求められたことは「反撃しない勇気」を持つこと。
やられたらやり返す事は多くの人が我慢の限界を超えた時にやってしまうこと。しかし、彼はこの厳しいリクエスト「反撃しない勇気」を周りのサポートとともに文字通り「必死に」保つ。チームメートも観客も次第にこの偉大な男が「フィールド」で魅せてくれるプレーに対して尊敬の念を抱き、謂れ無き人種差別そのものの存在にノーという話ですが、、、。
終戦後のアメリカにおける黒人の存在などというものはマダマダ恐ろしい程原始的で粗野だったことは多くの資料が正直に語っている所で、21世紀の今でも「貧乏で教育レベルの低い連中」を中心にこういった差別は未だに南部では存在していますし。
しかしこの映画の途中で、彼のチームメイトでもあった伝説の遊撃手"Pee Wee" Reeseがポロッと吐いた一言を映画の中で聞いた瞬間自分の中に「熱いもの」がグッとこみ上げてきました。
その一言「May be tomorrow we will all wear 42」は本当に今ではJackie Robinson Dayとして、4月15日という彼のドジャース初出場の日にあわせてメジャーリーガーが全員42番のユニフォームを着てプレーする日です。
偉大な先駆者Jackie Robinson 彼の背番号42は今でもたった一つの大リーグの永久欠番(retired number)です。
今では当たり前のように黒人が、日本人が、ヒスパニックが活躍できるメジャーリーグの世界。しかしそこに至るまでには多くの戦いがあったことを忘れないようにすべきではないかなと考えます。
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