2013年12月24日火曜日

怒りのエディター仕事

「間違って」引き受けてしまった中国人たちの論文のエディターの仕事が今日も一つ終了。

俺は強く言いたい!中国人はサイエンスを舐めとるんか?と。無論、これが全体の中のごく一部であれば良いんですが、最近連続して引き受けたレビューとエディタの仕事の一連の仕事の中でも、「数だけは飛び抜けて多い」中国からの「」投稿には本当に辟易しています。

ハロルド・バーマスが音頭を取って始めたこのオンライン・パブリケーションシステムなんですが、サイエンスをやっている人達にしてみれば多分、私がしているエディターやレビュアーとしての仕事の一部がどのジャーナルを指しているのかは容易に想像がつくと思うんですが、そこに集まってくる投稿の中でも多分ダントツに数だけは多い中国からの投稿には最近頭にくることばかりです。

なぜなら読む一秒一秒がその分殆ど全て私にとって時間の無駄だから。

実はこういった感想を持っているのは私だけではなくて、周囲の何人かのPIに出会った時に、これらの中国人が出してくる論文のことに関して「ちょこっと」そういう愚痴をこぼしたところ、出るわ出るわ、、、エンドレスで罵詈雑言。
ほぼ全員が同じような問題意識を共有していて、「何とかして」こういった屑を排除せねばという意識がありありでした。

彼らの「」投稿の共通した特徴を上げていきましょう。(糞の投稿であって論文投稿とはとても言えません。)

  1. 英語が校正された形跡がなく、「まともな」博士課程のサイエンスの教育を受けたのかというレベルの記述のものが多い。(こちらからのリビジョンを通して英語の校正でもしようと企んでいるの?w)少なくとも誠意を見せろというレベルの英語で提出して欲しい。
  2. 論文の形式として異常に多いメタ・アナリシス!要するに人の論文を掻き集めてその論文のデータを使って統計的な処理を施してそれを論文として出してくる連中の多いこと多いこと、、、。
  3. 論文をレビューしてあげて、ここのデータとあそこのデータのどこがオカシイと言って指摘してあげても、それに答えずに論点をずらして答えない連中や、ただ論文のなかのセンテンスだけ書きなおし、あとは適当な理由にならない理由をつけて返してくる。それも一度ならまだしも二度三度!
  4. 他の人達が数年前から、何度も何度も事実として確認してきた事実を自分たちの持つ病理学的サンプルを用いて再チェックして「結果は同じ、かつその理由は不明なので今後共更に研究を要する」という結論で出してくる論文が多すぎ。前に誰かが出した論文を追試して同じ結論を出すことの重要性を悪いとは言いませんが、ノイエス(Something NEW!)が何も無く、あまりにもミエミエの論文数増加作戦として書かれているものに私自身が加担したくない。
  5. 一つの論文として初めて完結すべき論文をデータをスプリットして二本もしくはそれ以上の論文にして出そうとする。それを自分がエディタやレビュアをつとめる論文ではさせる気は毛頭ない。(前にも書きましたが、追加データを要求した改定稿に対して、大胆にもそのデータは次に使うつもりとわざわざ書いてくるアホな輩も一人ではありませんでした。w違うって!それが無いとこの一報さえも完結しないっちゅうの!!)
最近はレビュアをするときもエディターをする時もAuthorのところに中国人の名前がずらずらと書き込んである論文は引き受けないようにしています。上に書いた論文は疲れていた時にタイトルだけは面白そうだったので、著者名のところを見ずに「間違って」引き受けてしまったものです。w

とにかく、中国側には論文の発行を持って給料の額やポジションのオファーを決めるということが「露骨」を超えたレベルで行われているのは漏れ伝わっていますので、そういうプレッシャとインセンティブのもとでは「必ず」こういう糞投稿が粗製乱造という形で出てくるのでしょうね。

無論、中には優れた投稿も「きっとあるのでしょう」と願いたいところですが、別に中国人のことをどうこう、個人的には思っても居ませんが、私自身の体験した苦々しい統計的な事実としてこれ以上自分の時間を無駄なストレスに晒したくないので今後共、中国人達の名前でほぼ埋めつくされた共著論文のレビューとエディットは慎重に避けたいと思います。

ところで、日本の論文などが少なくなって中国からの科学論文投稿が激増しているというような分析の浅い記述の記事を見ても日本側のシュリンクはあるにしても、中国側の論文数が増えてきていることに何の感慨も持たないのは内側から眺めて、その数の近年の激増がどういったことのもとに行われているか実感として知っているからです。

こういった人達に「もし」倫理観というサイエンティストとしてのもっとも重要な最後のタガが外れたらどういうことが起きるのか、、、いや、もう起こっているのかも、、、。(日本人にはそういったことをしている人は少ないと信じたいものです!)

恐ろしいことです。
追記:あ、今日最終的にエディティングが終わった仕事は三人の全員一致でREJECTでした。当然でしょうね。

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