今、ある論文のレビューをしていますが、何だか酷いことする奴も中には居るようで、、、。
最近のジャーナルはほぼ須らく電子版の対応がなされていて、(出版元の方針にもよりますが)かなりの割合で全文が無料で読めるようになってきています。
商業誌に関しても、少なくとも学内のネット経由で自分のPCが繋がっている時にはきちんとそのアクセス元を認識してくれ、論文は殆どの場合電子版のダウンロードが可能です。
論文を一報、しかもクオリティの高い、多くの人から引用される様な論文を出すには塗炭の苦しみを経て出しているような人やグループも本当に沢山居るのが普通なのですが、中にはケシカラン輩もたくさんいるのはこの世界の悲しい常識でして、、、。
さて今回の場合、論文のエディタ達が集うディスカッション・ボードに投稿された相談というのが、リジェクトされた論文をタイトルだけ変えて中身には手もつけづに再投稿してきた馬鹿の話でした。
こんな馬鹿で恥知らずも居れば、ほぼ同じ内容のものをあっちのジャーナル、こっちのジャーナルという感じで投稿して恬として恥じない二重投稿野郎もいますし、データを捏造して出す偽造野郎、出されたデータをみる限りでは最後のシスカッションで書かれているような結論や見通しなどサッパリ得られないはずなのに強引に我田引水で自分の理屈を通してくる奴、そしてそれが見抜けず出版を許可するエディタ等、もう一々ピックアップしていたら限がないようなトンデモ印の論文「作成」をする奴が居るのです。
こういった連中はよっぽどチーフエディタとエディタ、レビュアーの仕事を見くびってるか、自分がそういった基準でしか仕事をしていないので他の連中もそういう感じで論文を見過ごすんじゃないかなどという「腐った見通し」を持っているんでしょうね。
こういった科学論文というのは多くの人が死ぬほど苦しみながらデータを出しているのに、(一枚の確かなフィギュアを作るのに一年、二年とかかるようなものも、世の中一杯あります!)そういった人たちの努力と苦闘を嘲笑うかのような碌でもない事をする連中も「確かに」居るのです。そういった人達は見つかれば社会的吊し上げや職を辞す等ということになる可能性も非常に高いのに、悪魔に魂を売り渡してしまう連中も多いんですな、これが。
こういう人達はサイエンスをしたいというよりも、サイエンスをするための教授という名前が欲しい人にきっと多いんだろうと私自身は思ってます。実際に、有名大学の教授であろうとも、一度足がついてしまった後に、レトロスペクティブにその人の論文を検証されて、多くのものがボロボロだったなんて言うことは最近特によくニュースに出てきますよね。
ホントこういった人達は最初から別の職業を選んだほうが良いです。例えば詐欺師とかね。
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