朝一番に飛び込んできたgraduate schoolの女の子が、「酷い週末だった」と顔を曇らせて話してくるので「どした?」と聞くと、昨日、自分の直ぐ上のお姉さんが高速道路で事故に遭い既(すんで)の所で死ぬところだったと言う。車は側溝のコンクリートを飛び越えて数回転して森の木の中に突っ込み、乗っていた2009年のCIVICは大破したが、エアバッグとシートベルトと衝撃吸収構造が命を守ったと言う。
シートベルトをしていた胸から首にかけては抑えつけられた衝撃で皮下出血をし、首を抑えたところはそのベルトで少し首の皮まで切れてしまったというほどの衝撃に強さなのだそうだ。本当に木との当たり所が悪かったら絶対に死んでいたとその事故現場を見た警官と救急隊員に言われたそうで、こういうのを不幸中の幸いと表現して良いのだろうか。
事故の原因は70マイルほどで突然割り込んできた男性の運転する乗用車を避けるために切った急ハンドルだったようだ。このアホはそのまま逃げていったらしい。日本だったら本人のドライブレコーダーか後続車両のドライブレコーダーなんかでその危険車両の割り出しなんかも出来た可能性があったのだろうが、ココアメリカではドライブレコーダーは極一部の車両しかまだ積んでいない。
このお姉さんは二週間くらい前に、ラボで働く妹の為に私のオフィスまで弁当を届けに来て、挨拶がてらいろいろと立ち話をした顔を良く知っている(妹そっくりの美人姉妹)女の子だったので、「まさか」という気持ちが強く、御両親が当初、半狂乱で本当に心配されたという話を聞いて、同じように子供を持つ親としてその気持が痛いほど良く解った。親になって初めて解る気持ち。逆に言えば、子を持つ親にならないと決して理解出来ない気持ちだと思う。
そういう自分も、もう少しで車を運転し始める娘を持つ親として「本当に」こういう話は聞きたくないし、身近な人で起こって欲しくないのだ。加害者になるのは真っ平御免だし、被害者にも本当になりたくない。
車の免許を取り立ての世間知らずの子供顔した男の子や女の子がビュンビュン道を飛ばしていくのを見ていると、「ああ、これを知らぬは親ばかり」と思ってしまう。加害者や被害者になってからでは遅いのだよ、若い諸君、、、。といっても、車という偽の「チカラ」を持った勘違い学生達が、今日も一人、明日も一人と親兄弟に別れを告げ、または若くして、一生後悔してもしきれない人殺しになっている現実は辛いです。どんなに慎重に運転していても、被害者になったり加害者になたリする可能性があるのが車の運転。皆さんスピード出すのはサーキットとラリーのスペシャルステージだけにしましょう。もし近くに若いドライバーがいたら嫌われてもいいから口を酸っぱくしてそれが動く凶器であることを繰り返し教えましょう。
ここにはアメリカにおける戦慄すべきTeen Driverの統計が載っています。
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