2015年9月2日水曜日

お婆ちゃんと御家族

いま病院でもうすぐ100歳になるお婆さんを診ています、と言うよりも、担当させてもらっています。

実はこのお婆さんには息子さんと娘さんがほぼ毎日のようにお見舞いに来られております。
それだけでもこの家族を含めて凄い事だなと思うのですが、お婆さんご自身も実は凄いお婆さんなのです。それはお婆さんの頭脳。
多くの超高齢者を診ていて思うことの一つに「何歳になってもボケない人はボケない」ということがありますが、この方はまさしくそういった方の代表例です。

しかも、この方は看護サイドの人間全員に愛されています。
このお婆さんが愛されないお婆さんと違うのは周りの人全員に「感謝の気持ち」を常に表し続けるということでしょうか。
人に愛されるためには自らに対して行ってもらったことに対して感謝をできる人間でなければならないということでしょう。

このお婆さんは本当に、いかなることに対しても簡単ではあるけれども美しい言葉で感謝を表されます。
自分もこうやって美しい言葉でいかなる人にも感謝を表せる人間へと齢を重ねることができるのだろうかと、お婆さんの診察をしながら思う自分が居ます。

何とか健康に100歳を迎えていただきたいものですが、特に数値上は何も悪くないものの毎週「元気」の量が減っているような状態になっているのが気になります。
御家族もその辺りは覚悟されているかのような発言を私にされているのですが、こんな素敵なお婆ちゃんには元気で長生きしていただきたいなと感じてしまうのでした。

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