2012年5月23日水曜日

暮しの手帖

嫁さんが日本語学校のある方から借りてきた「暮しの手帖」を読ませてもらいました。
以前から、機会があればたまに目を通すことのあった歴史の長い雑誌ですけど、改めて読んでみて、本当に記事が良質だなと心から思います。馬鹿な広告主に一切おもねる必要の無いという、ただこの一点で、これほどコンテンツの質というのは劇的に変わるのかというのが正直な感想ですね。花森さんという稀代の編集長亡き後も、また別の雑誌として、日本でこういう路線が継続できるということが単純に素晴らしいと思います。
アメリカでは商品を広告主抜きできっちり評価しようとする雑誌として名高いのはConsumer Reportsというのがありますが、これは商品評価の多角性とその膨大な比較量においてちょっと暮しの手帖とはベクトルの大きさと質が違いますし、エッセイその他を売りにはしていません。
この感覚はそのまま日本とアメリカの違いそのままだという気がします。ウェブの時代にも、紙ベースの雑誌として、何くわぬ顔で十分に我が道を行く状態で生き残っているし、今後もそうであろう暮しの手帖と、ネットでの閲覧を中心のほう方へとシフトさせようとしているコンシュマー・リポートとはまた今後、一層その違いを際立たせていくのでしょう。
いや、それにしても暮しの手帖っていうのは、中年のおっさんがじっくり読んでも十分に楽しい雑誌ですな。
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