今日は同僚のH先生とこのグラントの事で話が盛り上がった。端的に言って実に良い癌研究関連の質問が24個並んでいるのだ。まあ、中には??と言いたくなるのもあるのだが、その殆どは今のレベルの研究では結論が出せない、出されていないものばかり。しかも質問のコンテンツ自体は初学者でも理解できる素直なものばかりで、質問を作った研究者たちが一流であることを十分に意識させるものばかりだ。一つ一つを眺めてみても、「う~ん」と唸るような質問も幾つかあり、確かにそうなんだけども、大局的過ぎてとてもではないけど答える為の道筋が幾筋もあるだろうと予想されるもの、そして一部の質問はその解決法に関して私の専門分野での知見からは仲々予測することさえ困難な「他業種」的なものまで包括的に含まれています。
この変則的な質問数「24」なんですが、思うにこれは明らかな「ヒルベルトの23の問題」(実際は24用意されていた!)を意識したものと見て間違い無いと思います。1900年発表のこの提議はその後の数学界に大きな影響を及ぼしていますし、実際にその内の多くが今ではいろいろな形で解決されたり、その後の新しい数学を形作る良い問題であったものも含まれていたとのことです。
正直なところ、今回のProvocative questionsはハロルド・バーマスというノーベル賞の輝きと御威光が確実にこの良問を書く癌研究分野から集めさせたのだと思いますが、数学と同様、これから100年経った後のがん治療、癌研究においても、まだ解決されていない疑問も当然のように(残念ながら)残るのでしょうね。
ああ、100年後の癌研究のデータベースを見てみたいもんです。ビックリするような知見と発見の連続なんだろうな、、、。私も正面から参加したいものです!というわけで、このグラント当たって砕けろ式に出すことに致しました。(笑)
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