今日午前中に事務に渡しておかなければならない書類が数枚あったので、歩いて数分のところにあるCancer centerの事務に行って、いつもお世話になっている女性事務員さんに声をかけ、ちょこちょこっと用事を済ませた。
その帰りしなに、いつも実験のことでお世話になっているH先生のところへ、ある要件に関してお話をしに行って数分経った時のことでした。ホワイトボードを何気なく見つめていたら、何かが視界の右端のほうを動いたような気がしました。小さな黒い毛玉のようなものです。
あれ?と思うまもなく、今度は私の足元をササササーーーーーーっと、かなり週令の若い黒いマウスがH先生の方へ走りこんでいきます。H先生の方は机に遮られてそんなもんは見えませんので、私が「あー、Black6 mouseがそっちそっち~!」などというのを見て逆に驚いて「ウソ、ウソ!ほんとですか~?」と言うが早いか、椅子から立ち上がり二人がかりで緊急捜索開始。(笑)
一見するとどこに居るかは全くわからないし、音も立てないので床の上に置いてある書類や雑誌の束を一つづつ片付けながらゆっくり探します。
ドアの下に有る1センチ強のスリットから入ってきたのは見えたので、そこから再び逃げないようにブランケットでその隙間を閉じ、あちこちのもを動かしながら包囲網を縮めていきました。
最後にはもう、ここしかないという本棚の後ろに捜索範囲を限定して追い込んだところ、本棚の薄暗い背部を覗き込んでいて、それまでマウスの存在に半信半疑だったH先生(見ても居ないし居るはずのないものが居るわけですから当然!)から「あ、居た~~~!」とマウス発見の知らせ。(笑)
プラスチックパイペットとカタログで衝立を作りながら追い込み、文字通り20分ほどかけて最後は私の方でしっぽをつまみ上げてジ・エンド。勿論シリコングラブをはめて作業をしましたが、捕まえた後は二人で怒ってました。
「どこのどいつが自分とこから逃げたマウスほっとくんや~!?」
正直言うと、飼育室内においてはNIHに居た時も時折誰かのケージから事故で逃げ出したマウスを見ることもありましたけど、まさかこんなところで見るとは、、、。明らかにgenotypingをしようとしてアニマル・ファシリティからもってきたマウスが逃げ出したというパターンでした。だいたいこんなGenetic contaminationを引き起こすようなことを他のラボに黙ってるなんてどういう事かいな?可哀想なマウス君はそのまま安楽死させるべく、担当の人間に引き渡されたのでした。一体誰や?責任取れ~!
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