教え子の学生が受け持ち患者数を増やしたいというので、上の前歯の詰め物が先日少しだけ欠けたのを理由にして歯科実習中の女の子の患者さんになってあげることにした。
正直に言えば、こんなペーペーの子に自分の体(歯)を実習のためとは言え預けるのは少々勇気がいるのだが、彼女が自分のもとで実験をしていた日々の手元の正確さと几帳面さは判っていたので、そこに賭けてみることにしたのだ。
午後二時に始まって、一通りのリンパ節検査、歯肉検査、喉頭咽頭の検査と、学生実習らしく進んでいく。最終的に歯自体の検査を一通りされてそこまでの時点で既に三時半。女の子が二人一組で私のはを検査していくのだが、授業で教えている学生達は皆顔見知りで、いちいち挨拶が面倒くさいほど皆が「お、Facultyが俺たちのところに来てる?!」という感じで見ていく。ああ、これでは晒しものではないですか。(笑)まあ、取り敢えずクリーニングまでしてくれて、最後は当然のように上級指導医が出てきて実際に行なったことをチェック・アップ。学生にあれこれ指示を入れて終了したときには既に四時半だった。
幾ら少し安いからとか教え子の為に等という大義名分があるとはいえ言え、人体実験に志願するのは心も体も疲れるのでした。
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