オフィスで次の実験のネタの研究をしていたところ、歯学部の学生の一人が突然部屋をノックして入って来ました。
この学生、大変生真面目な学生で、この12月に結婚することになっています。この学生モルモン教徒ですが、歯学部にも医学部にも結構な割合でモルモン教徒が居ます。彼の場合は御多分にもれずブリガム・ヤング卒でして、既に19歳でフランスに二年間の布教活動に行っています。フランス語は当然のように喋るようですが、モルモン教徒の場合は各国の言語を自在に操るように教育された若い人間が沢山居ますので、そういう意味ではその他大勢の一人のわけです。
その彼とは細胞をハンドルしている時ふたりきりでサイドバイサイドで座った時に彼の信ずる宗教に関してかなり深い討論をしたことがありました。まあ、言ってみれば私が日頃感じている、宗教に関連した一般的な疑問を彼にぶつけてみたわけです。
結果はどうだっかと言えば、まあクリアに返答をもらったものもあれば彼自身も「う~ん、そういう可能性もあり得る」ということで返答できなかった質問もありました。しかし、まあ「ものみの塔・エホバの証人」の人達が常々私に対して開陳する珍妙な返答と比べれば随分と正直でわかりやすい会話でした。(笑)
その時の事が彼の頭にあったのでしょうか?私が宗教に、ひいては彼の信ずるモルモン教に大変興味があると誤解されたのでしょうか、、、。彼は部屋に入ってくるなり一冊の黒表紙の本を手に持って見せました。厚さは約二センチ弱ほど、上質のインディアン紙を使っている彼らの聖書です。本当に驚きました。リッチモンドのような「日本語環境」という意味では大変彼らにとっては砂漠のような場所のはずですがなんと日本語の聖書だったのでした。
パラパラと手にとって読んでみると今まで見たことのないようなチャプターが全ページにわたって記述してあり、全部で1000ページ以上もあります。悪魔に関する解説、同性愛に関する記述、愛とは、罪とは等と言う記述も解説として付記されているようです。まあ、彼には感謝の言葉を述べておきました。しかし、彼から「良かったら教会へもおいで下さい。」と言われた時にはさすがに断るしかありませんでしたが。(笑)
まあ、僕を何かの神様の信者にするのはイスラム教徒を無神論者にする以上に難しいというのを理解してもらうのはアレだけの会話では無理ですから仕方ないんですが、、、。まあ、彼は人として非常に良い人だし、彼の信ずる神様が何であろうとそれが彼を一般人の常識からして大体において良い方向に導くものであれば、私は何の異存もない訳です。
彼が良い結婚生活を送り幸せな家庭を築きます事をお祈りしております。(八百万の神に?w)
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