一般社会の平均的仕事場以上に若人が多く集まる。学生、ポスドクが中心なので、PIを除けば二十代が殆どだ。畢竟、中にはまだ「社会的教育」の済んでいない諸君も当然居るわけで、そのような若者達に対してはラボの中で必然的にPIが親代わりを務めることになる。
このブログでも「ごく稀に」そういう事を書いたりしますが、あまりそこまでは書き込んではいません。ラボで起こる大概のトラブルというのは他人を考慮しない個人の行動がもとで起こります。よくある出来事を列挙してみると、
- 他人のパイペットなどを使った後、元の場所に返さない。
- 廃液(スピル)等が溜まって居るときにその最後の担当者が処理をしていない。
- 使い切ったものを補充しない。(チップ、パスチャー・パイペット、エンザイム等)
- 使った場所を作業終了後にもとのように綺麗に片付けない。
- 他人のものを勝手に使って持ち主が使うときに使えない。
- ベンチなどの場所の場所取り競争。
- ディープフリーザーなどの細胞やDNA等の保存場所のスペース取り競争。
こうやって書いていくと、実につまらない事の列挙のように思われるでしょうが、このラボという狭い世界では多くの新しい人が、毎年毎年入れ代わり立ち代わりやってくるわけで、同じようなことを毎年毎年言わなければならない事態が多いわけです。(そうでないラッキーな年もありますが。)
ラボテク(お母さん役のような感じの人)がきちんとしてる場合はPIの出番は殆ど無いのですが、広いジョイントラボのなかでは時に碌でも無い若者(ハズレ)が出てくることもあり、PIによっては雇用条件をつけ、それを達成できない人間を一定期間後ラボから放り出す人もいます。
学生の中にはおもいっきり勘違いしている人間もたまに居て、学士だからそんな汚れ仕事はしないでもいいとか考えている輩も居るわけで、そのような輩は性根を叩き直すしかないのです。私の場合は爆発型ではなく、じんわりやんわりとコーナーに追い詰めていくことが多いので、言う事を聞かなかった彼らも最後は涙目で仕事をこなすようになります。(笑)性格悪っ!
使ったものはもとに戻し、使った場所は次の人に綺麗に渡す!
この簡単で美しい「当たり前のこと」が出来て初めてラボの平和は訪れるのでした。
※ゲゲゲの女房・本日105話
※ゲゲゲの女房・本日105話
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