2008年11月23日日曜日

マスターコースの学生達への指導

この九月から大学でマスターコースの学生を指導している。
今年初めてそのような形でPIとして責任ある指導を開始したため、いろいろと思わぬところで自分なりに立ち止まっては自分の指導方法に誤りが無いか再考する機会が多い。
今までは、社長兼社員として自分の仕事を管理して小規模ながらも、自分のセクションチーフとたまに討論しながら仮説に基づいて実験を進めていってはそれを修正、論文とグラントを書いて一段落という普通の研究者の生活だった。
このセクションチーフから「今年からはお前も研究志望の学生を指導したまえ。」との御宣託を授かったので、逃げ切れないと思いUVA(University of Virginia)の女子学生をCV(履歴書)を良く吟味した後受け入れた。ここへもう一人滑り込みでUNC(University of North Carolina)の学生も受け入れざるを得ない事態が発生。
チーフに対して「初年度から、私のように小規模予算の研究者が二人の人間を受け入れて育てていくのはいろいろな意味で負担が大きいと思うので云々」と言い訳をしたのだがそこはこれといってそれ以上の弁解も思いつかず、土俵際に苦も無く押し切られてしまう。例えアメリカでも、いつもお世話になっている人への義理事には弱い。(笑)
学生達も今のところはそれなりに頑張って働いていてくれるが、こんなに初心者の指導に時間をとられるとは、、、。予想をしていたとはいえ、グラントの締め切りが近いときなどは真に厳しいです。
まあ、これも昔から連綿と同じように教授達が繰り返し行ってきた事なのだろうと推測すると、私も人類の知の連続性の保持の一助にそのほんの端っこのほうでも担がせていただこうかと今日も頑張るのでした。

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