最近は新聞なんて云うものを眼の前でみる機会は病院以外なくなってきましたが、今日は偶々とは言え医局に一面が開いて置いてある状態でタイトルが見えていました。そこに書いてあったのは「藤田医大異例の学費3割値下げ 私大医学部で全国4位に」というもの。
中身をチラと読んでみると「2026年度から医学部の学費を6年間の総額で2,152万円(現行2,980万円)に値下げすることを決定した。値下げ幅は約30%に達し、私立大学の医学部の学費値下げとしては画期的といえる。これにより6年間の学費総額は全国で4位となり、慶應義塾大学などと同程度となる。」との内容。
そこでピンと来たのは、結局のところ藤田医大が臨床で上手くいっているからというもの。だからこそ学費をガクッと下げてでもこういう事が出来る訳です。ですからこの学費値下げで今まではここが選択肢にはいっていなかった受験生が「受けてみようかな」ってなる訳です。
基本的に学費が下がるとお金は無いけど学力はあるという傾向を持つ学生が次第に集まってくる訳で、そうすると大学の偏差値は必然的に上がり始めて、その傾向が長く続くと大学の学生の平均的な知力、能力はジリジリと上がり始め…という好循環が生まれるわけです。その結果は明白で、そこの卒業生や卒業生が成長した後の医師としての能力も上がり続ける可能性が高まるという話。
昔は競り合うレベルで低い所で競争していた同じ愛知県にあるA医科大の先生がポツリと呟いていました。「もう勝てん。経営陣の質の違いが長い間積もり積もってこんなに差が付いちゃった。」と話しをされていたのが印象的でした。
最近、私の中では藤田医大はエマージェンシーを全く断らない有難い大学病院という位置づけだったり、精神・神経疾患のエリアでもなんか優秀な人が集まって来てない?と思っていたのですが、こういう形でそういった努力の積み重ねが出てきているんじゃないかとこそっと思うのは私だけでは無いと思うんですよね。
目標をしっかりともって、種々の努力を計画に則ってきちんと長い未来を見据えて仕事をすることで最後は大きな差をつける。
組織であっても何か人生そのものですね。
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