2025年7月23日水曜日

突然感謝されて困惑

今日病院の正面玄関で見覚えの無いうら若き美女がジッと私の方を見ているのに気づきました。

人生の中で美女を見ることはあっても美女に見られることなど決して無い人生ですので「???」という感じでチラッと見返すと、その女性も私のネームタグなどもチラ見してにじり寄ってきます。

実はその時に別の患者さんとその御家族をお見送りしている途中だったので、その女性が近くに寄って来ても応答をするような余裕はありませんでした。しかし、それにしても何故かその女性は「愁い」を含んだ眼差しをこちらに向けてきます。内心では「一体どちら様?」という大きな謎が渦を巻くばかり。

御家族をお見送りした後、その女性がササッと私の方へ近寄って来てしっかりと私のネーム・タグをもう一度見直して言葉を発してきました。

「ああ、やっと会えました。XX先生ですね!私、A病棟に今も居りますBの娘です。4年前に母が先生に助けて頂いて以来、先生に会う事が出来ればとずっと思っておりました。先生は本当に私にとって神様です!」等と話しながら、その美しいお顔に涙を貯めながら更に近づいて来られるのでした。

私はその患者さんの事は今でもしっかり覚えておりましたので、ああ、あの患者さんの娘さんなんだ!とは内心では思いましたが、応対としては「いや、普通に医者として仕事をしただけです」と笑顔で返すしかありませんでした。^^

蓋を開けてみれば謎でも何でもない業務の延長上の患者さん御家族からの感謝の表明という事でしたが、自分のしている日常の仕事が救命を通じて人に涙を流して貰えるくらいに役立っている事も「たまには」あるんだという事実に改めて気付かされた今日のお昼でした。

もっと医学の勉強をしないと…。

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