2013年2月14日木曜日

アメリカの学校の成績評価・2

この前の学校における成績評価に引き続き、この前書かなかった部分の書き足しをしようと思います。
この前書いた文はどちらかと言うと中学での成績評価法を念頭に置いたもので、高校生になるともう少し複雑になることはSATの勉強のしかたに関する記述で、何度か書いたので書いた部分の重複に関してはなるべく避けるようにしたいと思います。また、それ以外の課外活動の重要性もここで書いたのでその記述に重ならずかつもう少し具体的にどんな活動をするのかという例を挙げたいと思います。
実際に高校生の活動を娘を通して数年間見ていて理解できたのは、運動、文化活動、そしてそれの派生事項のようになるのですがボランティア活動が高校生がキャリアを磨くための三つの大きな柱です。学校の成績はGPAで評価されても、カレッジやユニバーシティーによっては(と言うかその大部分で!)勉強以外の何かを一生懸命やっていたことを大学側に提示できなければ正直「大学入学」に関しては多くのところが門前払いを喰わせることになります。
勉強はとにかくコンスタントにGPAを上げて、(特にAPを含めたaccelerated GPAで通常の平均点最高値4点に1を加えて5点満点の状態に持って行っておいて)出来れば4.5点以上を維持しておくこと、特に高校最終学年のファースト・セメスター(2学期制の場合)の成績はこのGPAが提出される時のコアとなる時期ですので、大変重要です。また、これは又聞きですが、大学に受かったからといって高校の残りの半年の成績がグンと落ちた場合、大学から入学を取り消されたというような話をまことしやかに聞きますので、これも継続的に維持しておかなければならないようです。
さて、課外活動ですが、学校の授業以外でクラブ活動に当たるもののうち、運動方面で大きく加点されるのは州でトップ3とか、全米何とか大会で第何位とか言うようなハイレベルの人のみで、そういう人は学校の広告塔としてフルスカラーシップ付きで逆に招待状が舞い込むのです。ですから、多くの他の人は運動なら運動で、バスケ、野球、水泳、陸上、ラクロス等など、何であれ、どれほど継続的にしていたか、そしてどれほどそのクラブ内で指導的な地位にありアシスト(年少者や障害者)をしていたかなどが大きく考慮されるようです。
また、文化系等では演劇、ラテン語、スペイン語、数学クラブ、科学クラブなどなどのクラブにおける活動歴とそのクラブ内でプレジデントをしていたか否かとか、そのクラブが学校単位で挑戦する州内や全米でのコンテストなどでどれほどの成績を修めたかなどは「非常に」重要です。日本ではクラブで部長になるなんて言うのはまあ、半分押し付け合いやなーなーで決めるものですが、こちらはどうやら立候補からミニ選挙になるようなものまであるようです。
意外に思われるかもしれませんが、この国では卒業アルバムの制作委員になるのも大きなキャリアの加点なんだそうですが、我々日本の学校卒の人間には何とも「?」な話ですが、どうやら全くの嘘でもないようです。
更には、この文化系等、運動系等のクラブの延長線上にあるものとして、貧困地域でのアートやスポーツ活動の補助、スペシャルオリンピックのような障害者が参加する祭典の補助員なども考慮対象です。無論、地域の図書館などで放課後に司書さん達のお手伝いをするのもありですし、美術館で無休で放課後や週末に働くのもありです。
取り敢えず、上に書いたような事の一部若しくは多くをしていないと、伝説やニュースになるようなレベルの超秀才か天才でもない限り勉強だけで正面突破することはまず無理だと思ったほうが良いと思います。
また、この国の場合だと、そう言う輩に限ってきっちりその手の活動はこなして、計画的に大学を狙ってるのが多いので、日本からこちらを狙う人がいたらそういうことをきちんと考慮しておかないと、17歳後半になって「!」となっても時既に遅し、ということになりかねません。アメリカの大学を狙われている方はそういう点も気をつけて高校生活の履修をされるとよろしいのではないかと思います。
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