2012年10月7日日曜日

25年ぶり!日本からの医学生理学賞

山中先生のiPS細胞の業績に対するノーベル賞授与が発表されました。
受賞自体はもう完全な既定路線で、「誰が」とるということは既に疑問とは成り得ず、「何時」山中先生が受賞されるかという事自体が数年前からの唯一の質問でした。一般にノーベル賞を受賞するような研究者が事前に受賞するような賞のほとんどすべてを順調に取ってこられた先生のことです、研究自体も既にもうガンガン民間のレベルまで来て大量の資金が様々な企業レベルで競うように使われる仕事となった物凄い意義深い業績ですから、世界中の注目度もピカ一。
受賞自体は当然でした。ただ、今回凄いのは発見から受賞に至るまでのスピードでした。レースを遠くから観ていた私にしてみれば、彗星のように現れてあっと言う間に受賞されたというのが正直な感想です。
共同受賞されたケンブリッジのガードン教授が80歳の御高齢ということもあり、真っ先にこの分野の先鞭をつけた先駆者の存命中に、山中先生が共同受賞されたことは素敵なことだと思います。アフリカツメガエルというモデル動物を用いた卵移植を使った先駆者とともに受賞という事自体、この分野の若さを間接的に証明しているようなものなのでしょうが。
それにしても25年振り二人目の医学生理学賞受賞者、医学生理学、生物学の各研究者にも大いに発奮材料ですね。それにしても、我々研究者がここで思いを馳せなければならないのは、ノーベル賞というのは受賞していないからと言って、決してそれが世界最初の発見ではなかったことの否定にはならないという数々の歴史のことです。例えば免疫学で有名なところでは長野、小島両先生によるアイザックスに先立つこと三年のインターフェロンの発見です。この先生方が何故、ノーベル賞を?とかいう思いもありますし、他の研究者達でも、いつとってもおかしくなかった、そして何故あの人がとってこの人の名前が無いのか等という例が国を問わず無数にあるのがノーベル賞です。時間及ばず故人になられた方々も無数。
そういう意味では内側にいる我々は、そのような無冠(ノーベル賞を最後の冠とするならば)の勇者というべき研究者達がたくさん居るのを身近に沢山見聞きしておりますし、ノーベル賞受賞者だけの研究で研究というのが盛り上がるわけでもありません。大切のはその周りの人達も含めた有象無象の多くの研究が当たり外れを繰り返しながら真実に近づいていく事なのだと思います。特に医学生物学研究においては、物理や数学のようにかなりの部分を純粋に理論だけで追い詰めることがなかなか難しい点もあり、「やってみるまで誰も結果はわからん」という側面が強いような生物を扱う学問は、この「人」がワンサカ集まることが重要だと本当に思います。
そういう意味では、近年、アメリカでも日本でも生物学研究に集まる若手の数が減っているというニュースを聞いていただけに、山中先生の受賞は二重にも三重にも快挙!と言えるものでしょう。
若手の優秀な方々がこの分野に再び目を向けられるきっかけになって、今日の受賞を観た子供さん達の中から将来の受賞者が出ないと誰が言えるでしょうか。是非そうなって人類の福祉に貢献できるような人物が日本から次々と輩出されますことを!
ニュースを見られたお父さんお母さん、子供さんに「研究者になる?」’という選択肢を与えて見られませんか?(無論、これにはいろいろと社会の側が変わらなければならないという側面もあるのですが、、、。この点は山中先生も言及されていますね。)
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