2012年10月31日水曜日

地図で行き先を説明できない人

この前ちょこっとだけ書いたポーランド人のPIの事ですが、その後もいろいろあって、いい加減彼女を庇っていた周りのfaculty memberも彼女のレベルの低さが判ったようです。説明会における彼女の発言が系統建ててものを説明できない意味不明な話の連続であることにいい加減みんなウンザリして来ていて、週一回のミーティングで彼女が発言するのを絶望的な気持ちで苛々しながら聞かされています。w
結局、物事を説明する際に最も必要な順序立てた説明を行う能力が「異常に」欠けていて、自分が考えている事柄の極周辺部のマップが本人の頭の中だけではどうやら展開されているようで、全体の座標の中でその説明がどの部分に当たるのかが全く説明できないんです。
地図を使って人に道順を教えるという事例で例えてみれば、目的地に人を整然と誘導するのに、1)まずは幹線道路を示し、2)次にはそれとクロスする道を示し、そこを右に曲がるか左に曲がるか説明し、3)更にはそこからどれくらい走ったらどちらの方向にどんな標識が見えてきて、4)そこの次の出口をを右に曲がって三本目の道は何々という名前で、、、と幹から枝へ順序立てて整然と説明する事で誰もが迷うことなく目的地に到着できるはずですが、この人自分の頭も中だけで目的地近辺の自分の知ってる場所の「あそこの赤い屋根の店の右を曲がれば直ぐそこ〜」、と言っているようなものなんですね。誰も解らんって!その上で、「何で解らないの〜」と頭を掻きむしってる感じなんですね、、、。(~_~;)w 
この人他にも色々とエピソードがあるんですが、結局他人が自分の発言をどう受け止めるのか、、どう理解するのかということに関する想像力が「根源的に無い」のです。ですから、自分の受け持ちの学生が次から次に辞めたり鬱になってしまったりするんですよね、、、。生徒にとっては大概迷惑なはずで、生徒の評判も最悪。どうにかならんのかな、、、。
周りはドン引き、もしくはイライラするばかりで場の雰囲気も最悪。これでコース・ディレクターなんだから生徒も限りなく可哀想です。なるべく生徒の負担を減らすような手順で指導していくしかないでしょうね。
ミーティング終了後のみんなの疲労感と怒りの大きさは並じゃなかったです。みんなもどうにかせんといかんと最近焦ってます。
さあ、数日後は授業開始。一体どうなるんでしょうか?
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2012年10月30日火曜日

大学は休校

本日はたいした雨なども無い状態でしたが大学は念の為に休校となっていました。
こういうのは取り敢えず最大公約数的な対応をすることで安全マージンを確保するのがこういう政府関係機関の対応なのでまあ、予想はされていました。ここら辺りは結構信じられないくらいの田舎から出てくる人達がいるのも確かで、たとえ幹線道路近くや広いところに住んでる人達が「何の問題もない」と思っている日であっても、雪掻きが遅れて来たり路面が凍結したり倒木があったりで「全く身動きが取れない」ような人達がいるのもこれまた確かなのです。
そういう訳で、昨日の休みは9割方の人にはただのエクストラの休みだったのですが、それも多くの人にとっては風水害が無かっただけに福音だったかも?
私はといえば午前中からラボに行ってやらないといけなかったレンチバイラスのトランスフェクションを行なってパーティクル産生の第一ステップを滞り無く行いました。ラボには当然のように怠け者の学生達の姿は無く、私の同僚のスコットランド人PIが別の実験の仕込みを行なっているところでした。
実験が終わった後はゆったりと誰もいないオフィスでレビューの仕上げ作業。誰にも邪魔されること無く一日の予定も特に無くこうやって作業するのは良いものです。
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2012年10月29日月曜日

ハリケーンSandy--VAからは去ったけど、、、

巨大なハリケーンは幸いにも私の住むエリアにはほとんど何の影響も及ぼさずに去って行きました。むしろ干乾び始めていた池の水の量を少し押し上げてくれるという「益」のほうが少し多かったかもしれません。
しかしながら同じバージニアでさえも、海岸部の方となるとどうやら話は全く別で、あちこちが水浸している上に一部では避難勧告が出ている地域もありました。今回のハリケーンは実質的には東海岸の沿岸部を舐めるように這い上がっていき、大量の雨を長時間にわたって落とし続けています。NJやNYも相当なやられ具合のようで、友人もフェースブック経由で「電気落ちた」等と投稿したりしてきてます。写真なんかを見ていてもNYも一部では酷い水没などが起きているようです。
日本にいる時には台風が来る度に結構ワクワクしていたものですが、こっちに住み始めて結構そのハリケーンのサイズのでかさに驚くようなことが増えてきてちょっと心配だなと思うことが増えてきました。
FBより
上の写真はFBから来たものですが、ここはlower eastだそうです。この直ぐそばに教え子や友人が数人住んでいます。大丈夫とは思うのですが、何だか勘弁して欲しいですよ、、、。
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2012年10月28日日曜日

ハリケーンSandy

既に40人以上の死者を出しているハリケーンSandyが次第にこちらに近づいていますが、何故か我々の住むエリアは奇跡のように雨と風が避けて遠てくれています。
しかしそれでも、弱い風はやはり影響を及ぼしていて、木々の黄色の葉っぱもあっという間に地面に叩き落され、多くのどんぐりもほぼこの2日で落ちきってしまいました。また、雲もずっと空を覆ったままです。
ここのところ世紀のハリケーンというのが何だか立て続けにやってきてます。これも地球の平均気温が上がってきたからですかね?スパコンの予測では確か回数自体は減るものの超巨大ハリケーンというものの襲来自体は増えるとかいう話ですが、シュミレーションが当たらないことを祈りたいです。
娘のいるボルチモアの方は結構な雨が降っているようですし、東海岸の南部全体は激しい雨と風に襲われているようです。それでもなぜか我々のエリアは驚くほどのラッキーさで雨風からは逃れていますが、それも「今のところ」となるのか。
このシーズンになるといつも考えるのがどの会社のハリケーン用の保険がベストなのかということです。イザベルがこのエリアを襲った時にはまだ我々はここに住んでいいなかったのですが、その被害は凄まじいばかりで、家に倒木がドッカンドッカン倒れこんできて、あちこちの家がブルーのビニールシートに覆われていたと言います。
そのレベルの災害がいつかまた来るかというのは単純に確率論の問題ですから、それに備えて置くのは仕方ないことなんですが、実際に保険会社によってはその対応と能力と支払方法に大きな差があるという話も聞いていますので、ここは時間を見つけて再検討しなければと思っています。
さて、このままハリケーンが去ってくれることを祈りましょう。
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2012年10月27日土曜日

セクハラ・スキャンダル発生

いま、私の住んでいる家の直ぐ側、車で三分くらいのところにある新設高校で大変なスキャンダルが持ち上がり世界中に発信される始末。(笑)
18歳の黒人男子高校生とまだ20代の代用教員が在職中にナニをしてしまったという事件。イギリス、フランス、トルコ、チェコ、、、あっちこっちで発信されまくってます。w こんな片田舎の出来たばかりの普通の進学校でこんな事件が持ち上がるとは、、、。全くもって教師達も仰天したことでしょう。無論、生徒の方は更に衝撃がデカかったというか何というか、一言で言えば碌でもない話です。
歳が近い教師と生徒とはいえ、この手のことは少なくとも在学中に「やってしまう」ような事になれば当然その教師は「青少年に対する淫行」を行ったわけですから、女が加害者だろうと、男が加害者だろうと、即刻の「馘首=解雇」となるわけで、実際にこの女性教師発覚後に即クビとなっています。
ウェブを見てみると、裸の証拠写真なども何枚かアップされておりもうテンパイとか何とかいう状態じゃなくて、積んでる状態。(笑)単なる馬鹿な代用教員と絡んだバカ学生が、馬鹿発見器として有名なツイッターに情報を上げて瞬時に世界に拡散という実に単純でお粗末な内容なのでした。orz
これってこれ以上広がりも何もない事件に思えるんですけど、世間の好奇の目に晒されるという意味では第一級のスキャンダラスな事件なんでしょうかね?まあ、日本でもなんか直近で似たようなのがあったような気がしますけど、表に出ないだけで実際にはオン・ゴーイングの事実も死ぬほどあるんでしょうね。
「石川や浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ」とは五右衛門辞世の句と言われていますが、盗人を馬鹿に変えればそのまんま通用しますね。俺も大概バカですが、これはやっぱり極上レベルの馬鹿かと。この代用教師これからも一生犯罪歴としてついてまわる記録のせいで、教員にはなれませんわな。
お前らナニやってんだか、、、。w
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2012年10月26日金曜日

老眼もまた自然

最近色々な仕事上の準備とちょっとした頭部打撲後のリカバリーですっかり御無沙汰していたジムに行ってきました。
久しぶりの30分ローイングで結構なペースで漕いだためちょいと疲れてしまいました。しかし、今日は一日中返ってきたレビューの修正をしていて新規文献の追加などをシコシコしていたので、夕方のトレーニングは結構なストレス発散になります。
ストレスというのでいつも思うんですけど、一日中PCのモニターの前に座ってあっちこっちの文献検索をしつつ、自分のデータの解釈を順々に書き込んでいく作業もやっぱり連続で三時間を越えてくると眼に悪いし集中力が低下しますね。特に最近は40を超えてからの視力の回復力が極端に悪くなったなと思います。これが加齢ということなんでしょうね。
先ずは暗いところでの細かい字が見えにくくなるのが初期症状(特に薬瓶の小さな文字)、次がパイペッティング作業をしている時にエッペンドルフに沈殿しているはずのペレットが見難くなってくる症状、その次に来るのは明るさに関係なく小さな文字が見え難くなるというものです。
最初の頃はカッコつけて、紙を遠くにやったり近くにしたりしてたんですが、最近はもうお構いなしでメガネをサクッと外して顔を近づけます。(笑)もともと右目の乱視が酷くて中学の頃からメガネのお世話になっていたのですが、それに引きずられるように左も同じペースで視力が落ちて行きました。今では近視かつ遠視というお決まりのパターン。遠近両用の切り込みの入ったメガネを作るという手もあるのでしょうが、まあまだいいかなという感じです。
視力回復の眼球マッサージでもしますかね。
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2012年10月25日木曜日

夏の庭

今日は一冊の本を読み終わった。
タイトルは「夏の庭」という新潮文庫の作品で、嫁さんが日本語学校の友人から借りた文庫本で、嫁さんが返却する前に大急ぎで私が読了しようとしたものです。しかし、夜寝る前のかなり眠い時間帯に少しずつ読むという状態になってしまったので一週間ほどかけてこの200ページちょっとの薄い本を読むことになりました。
この本を書いた湯本香樹実さんという作家の方を私は知らなかったのですが、既にこの小品は映画化もとっくにされているとのことで日本に居たら知っていたのかなと考えました。読了後の感想は「良かったな~」という一言。中学の頃のどうしようもないあの頃の自分を思い出してしまいました。w 
アホ全開かつ不安定な少年から青年時代への過渡期、変革期。時間は永遠にあるように勘違いできる最後の瞬間があの頃だと思います。物語の中では、子供と大人が不思議な形で接点を持って特に大きな事件もなく淡々と話しは進むのですが、其々の登場人物は其々に複雑な過去と現在を抱えています。
ネタバレになるのでこれ以上のことは何も書きませんが、このような心理描写と内面の葛藤を中心に記述してあるような小説の映画化は難しいのではないかと思いました。一切他のソースも「わざと」みること無く日本に帰った時にでもビデオを借りてみようと思います。
しかし、今思い出しても感じるのですが、既に15歳前後の頃の自分というのは人生のいろいろな問題や悩みに関してはほぼ今と変わらぬレベルと深さで考察していたように思います。いや、今よりは随分深く考えていたな、、、。哲学する人としては却って大人になって退化したんでしょうね。orz
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2012年10月24日水曜日

ハロウィーンの季節がいよいよ最終段階へw

毎年やってくるハロウィンの季節。
各家庭でも家の周りの飾り付けや玄関の装飾を決行している。我が家は子供が大きくなったこともあり、それほど激しくはしていないんですがそれでも室内外に少しは飾り物をします。パンプキンのカービングをしたものなどを数年前までは作っていたのですが、子供からのリクエストが無くなってからというもの作ることも無くなり、今ではプラスチックや陶器のパンプキンの飾り物で代用です。w
今日はあるイベント発生!と入ってもこれはここ数年既に「御近所の誰か」がやっていることでして、我々もその趣旨に添ってイタズラに参加しています。どんなイタズラかというと実に他愛もないもので、御近所の二件をランダムにターゲットにしてお菓子なんかをチョコッと玄関口に置いたりしつつ、トリック(イタズラ)をしたことをお知らせする紙を一緒に置いてくるのです。どんな紙かは下の画像を観ていただければわかります。
それと同時にもう一枚紙を添付しておいて、その紙を玄関に貼り付けておくことによって「私の家はもうトリックされました~!」という意思表示をしておきます。それは以下の紙。
これだけのことです。しかし、こういったことをみんな大人も子供も律儀に面白がってやってるんです。今年はうちの嫁さんが近所に貼りつけてきてピンポンダッシュで逃げてきたそうで、いい歳こいて息を切らしていたのには笑ってしまいました。
しかし、私はこんな遊び心が大好きです!
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2012年10月23日火曜日

高校の選択

下の娘が来年から高校に行くということで、どの学校にいくか色々下調べしている。
親としては情けないのですが、うちはお金はないのでとてもではないが私立は考慮対象にならないので、「我が家の伝統に従って」公立からの選択です。アメリカの場合は(とてもではないんでうけど、他のエリアのことは知らないので、もっと正確に言うと「少なくとも私の居住エリアでは」ですね。)公立といっても、その学校の中に色々とスペシャルティを置いている学校が殆どです。
例えば、ある学校はヘルスサイエンスの特別重点クラスを持った学校、ある学校は数学や科学を重点に、また有るところは工員の養成を重点化する学校を内包という感じでして、工業高校、農業高校の代わりになるようなシステムを学校毎に割り振って散らしているというのが実情です。
また、マグネットスクールというシステムで、ほぼ教科に関する全てのエリアで強化した教授陣と先へ先へと進んだプログラム、そして特にサイエンスプロジェクトへの集中的な努力をすることが謳われています。
話を娘の選択の件に戻すと、とりあえずはGovernor's schoolというそういうマグネットスクール、もうひとつはmath science schoolという理数のみならずその他の科目も他の普通クラスに比べれば激しく進める傾向を持つ学校、もう一つは上の娘が行っていた教養一般(humanity/liberal arts)を重点科目として標榜しつつも、どちらかと言うと人文系を重視する学校です。
今日はこの内math scienceの重点校を標榜するClover Hill Highというところのオープンハウスを訪れました。説明自体はバンド演奏などで始まり、一般的な話を一時間弱行い、その後は全体が散って親だけのクラス内セッション、子供たちだけが集まってのセッションが持たれて個別の質問などが行われていました。
まあ、いずれの学校を選ぶにしても申請、推薦、テストなどを受けなければなりません。その上で実際にどこに行くか決めるわけなので、まだ少しだけ時間があるわけです。兎に角、将来に向けて下の娘も何らかのアクションを起こすことを考え始めたようで、その一歩目が今日の実際の行動だったのだとしたら全力で応援してあげるしかありません。
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2012年10月22日月曜日

遂に決着!深夜の決闘!w

何だか映画のタイトルみたいですが、実は本日「突然」一年以上にわたるある根競べに私達人間様が勝ちました。w
、、、等と書くと、何事?と思われるかもしれないのですが、何のことはありません、以前もちょこっとだけ書いた屋根裏の住人の正体をこうやって最終確認するとともに、それを捕獲しキャッチ・アンド・リリースまでしてあげました。優しい俺?
これで屋根裏での運動会も一息ついてくれればいいんですが、どうなるでしょうか。下の娘はもう既に寝ていたんですが、「おい、リスが遂に捕まって籠の中に居るぞ~!」と言ったら「ホント~!?」と言って飛び起きてきました。屋根裏でそのリスの勇姿を見せると更に大喜び。「かわい~」の連発でしたが、この手の野生動物は野兎病や狂犬病に感染している可能性もあるので、ラボから車の整備用にいつも数枚だけ持って帰っているラテックス・グラブをはめて籠を持ち上げ闇夜の寒空にリリースしてやると、突然の自由にキョトンとしたリスはそのままタタタターと走り去って行きました。
直接は触らず、ゴミ袋に籠ごと入れて糞などが散らぬように階下へ持って行きました
リリース直前の勇姿w
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2012年10月20日土曜日

列車旅行再び

今日は久しぶりの列車旅行。
息子と二人でのんびりと恒例の午後の列車ミニ旅行に行きました。愉しみといえば、やっぱり列車内で食べる弁当、お菓子、それに景色と読書です。最初の頃は周りの景色を見たり写真を撮ったりすることに忙しくて大変だったのですが、この旅も既に20回程にもなってくると、家族全員では行かずに(女性陣は日本語学校に行かなければなりませんし)、マルテツ男の息子とともにゆっくり列車に乗りながらムシャムシャと美味しい弁当を食べて、列車に揺られること自体を愉しむようになりました。
乗車自体は三時間半ですが、この時期は結構寒い時期であったり、極稀ではあっても雨が降ったり(私は雨大好きですが!)することもあります。今回はといえば一言「ファンタスティック」と言えるレベルの寒くもなく、暑くもない実に「気持ち良い」列車旅行日和でした。
息子も久しぶりの旅行に幸せそうで、お互い何も話さずじっと揺られたミニ旅行でした。この手の愉しみに「女子供は要らねーぜ!」とイチビッテみたところで、所詮その喜びのネタの半分は嫁さんが作ってくれた弁当なんですから男というのは実に阿呆でカッコなどつけようもありません。(笑)
道すがら、、、
カウボーイのオジサンが列車内を正義の味方として巡回します。
恒例の正義対悪の戦い!このかたはポカホンタス役です。
紅葉はまあそこそこレベルでした。
ゴツいスキンヘッドのオジサンがポイント切り替え。
James Riverにかかる橋です。

左岸の向こう側にドミニオンの発電所の煙突が見えます。
動力車。ディーゼルです。
帰りがけに一枚パチリ。こんな牧場が家から五分程度のところにゴロゴロしてます。
紅葉もそれなりありますが、今年がベストとはとても言えません。
秋の空は高いです。居住地にあるレークです。
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JSPS(学振)の集い

今日は東海岸にいるポスドクとPIの集いが学術振興会のWashington D.C.オフィスであった。
北はハーバード、南はUNCまで総勢21名。そのうちPIは4-5名だったかな?目的はアメリカ東海岸在住の日本人研究者間の交流を活発化することによって互恵をもたらし合うきっかけを広げようというものでした。
実際、第一回ということもあり、どれほどの成果があがるか集まるまでは予想もつきません。最初に学振のオフィスがあるワシントンDCのLストリートに午後三時に皆集まり、そのビルの十階へ。色々と異なった研究をしているほぼ全員がバイオとメディカル関係の人間達で、其々のエリアにおける日本人達の集いと交流の様子を自己紹介の後に説明し合いました。
今まで日本人はと言えば、同じアジア人でも韓国人、中国人などの「ネットワーク命」の人達と違って、ハッキリ言えばあまり積極的にコネクションを結ぶという行為自体をして来ませんでしたた。しかし、いくら日本人が手先が器用で仕事熱心で十分な能力を持っていても、物凄い互助組織で人を上に引っ張り上げ合うこの手の人達に対抗するのはナカナカ大変な時代になってきました。フェアな競争は当然大切なのですが、クリーンな事「だけ」でやってくる人達でないことは研究者の中ではある程度暗黙の了解があるのも事実。
やはり「数は力」であることはある程度受け入れざるを得ない事実。日本人が少ないとはいっても日本という科学の先進国で十分上質な訓練と教育を受けてアメリカにやってきています。にもかかわらず、相変わらず存在する言葉の壁と日本人の勤勉さを逆手に取り便利屋として使う一部の外国人PIの存在はアメリカにおいて自分のラボを持とうとする時には大きな壁となってくるのです。
例えば、言葉では問題がなくても研究者としてアメリカで独立しようとした時に自分の研究エリアとと被る研究を「一切」許さないばかりか、邪魔をすることをオフィスでシッカリと言い聞かせる輩は一人二人ではありません。また、例えばNIH等であれば在留期間中にグラントの書き方やその種類などの説明などに関して教育など全くしてくれません。
その状態で外へ放り出すのですから、そこから上へ這い上がるにはどうするかといえば個人の運と努力に、、、という話では何時まで経ってもアメリカにおける日本人PIの数など増えるわけがありません。無論、そんなことなど関係なく一流研究所やインスティチュートから周りの人からノウハウを学ぶ形で出てくる人達もいるのですが、それももとよりそのような方法論を教えあい、経験を語り合うシステムが存在していればもっと多くの人達が運を天に任せること無くシステマティックにチャレンジする可能性が広がるわけです。
さて、ちょっと話が飛びましたが、オフィスの中での話は時間の経過とともに白熱していき、単なるポスドクの交流の話を越えて、日本政府の科学研究政策における様々な問題点などへと話が飛び始め、JSPSの方が話を取りまとめてくださらなければ、冗談抜きで、多分翌朝までノンストップで話が続いていた可能性がありました。
さて、オフィスで話し合った皆は場所を移してタイ料理屋へ移り「本格的な話w」にうつりました。この手の話は個々の事情やバックグラウンドが全く違うので本当に話を聞こうとすると。若い研究者の人達の裏話や個々の特別な状況を考慮しないと一般論では到底対処できません。実際に自分の隣りに座った気鋭の若手研究者の苦労話や、ベンチャーを立ち上げたばかり、かつハワイ大学に呼ばれている青年研究者、ハーバードの日本人研究者交流組織の一つである十六夜からやってきたシリコン上で遺伝進化研究をしている青年などの話を聞いていると彼らの孤軍奮闘ぶりが嫌でも理解できました。
JSPSの八人の担当者の方々も我々の席の間にランダムに入ってきて熱心に意見を汲み上げてくださいました。物凄くポジティブに我々の勝手で我儘な個別の意見を吸い上げてはメモを取っていってくださいました。これが今後の新たな展開を生み出すためにはこのようなハブとなる組織の存在が必須だと思います。JSPSの方には今後の継続的、システマティックな情報、資金、場所の提供をお願いすると共に、先に来たものとして我々自身も積極的に動いてあとから来る若人達により良い未来への挑戦環境の基礎を提供する義務があると思いました。
家に帰り着いたのは夜一時くらいでした。精神的には高揚していましたがさすがにちょっとだけ疲れました。
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2012年10月18日木曜日

ポスター発表

今日は朝早くから年に一回のCancer research retreat ということで、講演が午前中、そして午後からは学生とポスドクのポスター発表が行われました。
今年の講演のハイライトは”あの”Carl Wu博士!それを直接研究していない私でもその轟く名声は知っているほどの超有名研究者で、今日のコンテンツはヒストン間の距離を同定する仕事に関する純粋に生化学的なガチの実験で、まさしく生化学の教科書に載るような探求の記録でした。
見たところ、CELLに載るようなコンテンツだなと思ってみていたら案の定最後のクレジットではそれがCELLに掲載されていることが判明、、、というかそこしかこれだけのクオリティーのコンテンツを「勿体無い」と言わせず、過不足感無く載せられるような雑誌はちょっとないかなという感じでしたね。
しかし、あの仕事を興味を持って自分がやりたいかと言われれば、それはNOで、あまりにも自分の興味のターゲットとしては分野も違いすぎと思いました。まあ、クオリティーは当然十分以上のものでしたので、面白くは聞けたのですが、その前の自分たちの大学から出されていたレクチャーの一つはちょっと意外なほどダメなものが一つ混ざっていて、一つのネガティブな意味での驚きがあり、残念でした。あの人もう少し出来る人だと思っていたのですが、完全にある大ボスの指揮下で仕事をし始めて以来仕事の方向性と結論の関連付けに強引で無理なギャップがあり、それは最近埋めがたいほどの論理的飛躍を産み始めたような感じがしていたのですが、今日のはちょっと「ヤバイな」というレベルにまで達していた気がしました。
大ボスへの忠誠心を示すことで自分の愉しい研究の節を曲げるくらいなら実験なんぞ止めてしまえば良いのに、、、とちょっと思ったんですが、それでグラントを獲得する可能性が高まるということで生活防衛的に「ブラウン・ノーズ」をする人もいるのでしょうということで溜息を付いて終わりです。
昼からのポスターセッションは僕のラボからは二人が出して、きちんと仕事を終えていたようです。ヤレヤレでした。
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授業が大変なことに、、、

今、大学の新一年生の中の授業で大変困ったことが起きている。
Evidence based xxxx というコースを受け持つあるコースディレクターが暴走して、彼女の妄想をベースに授業が進んでいきそうになっているために、学生が「授業の方針が理解できない」と言って裏で不評タラタラなのだ。実際にどんな事やってるのか僕の以前の受け持ち学生に聞いてみたら、例えば一時間に180枚のスライドを提示して説明して「次回はこれをもとにテストをします!」と宣言して、挙げ句の果てにそこからは何も出さずにテストという、、、。
そりゃ生徒も参るわな。俺でもそんな授業受けたくないもん。(笑)
残念ながら、このポーランド人女性、極めて周囲のファカルティに万遍なく評判が悪いです。実際余りにも黒い実話が多すぎて、とても具体例はこんなブログに書けないのですが、人の心を読めないせいで、下についた人間がポスドク、テクニシャンを含め次々に辞めていきますし、誰もが悪い噂を恐れて新しく入って来ません。(実際に入ってきてしまうのは、何も知らずに大学に来た人達だけ。)
フロアディレクターはどうも彼女を何とかコースから排除しようとし始めているような意図を「自分は」最近、感じています。色々と愚かな事実や事件が彼女に関してはありすぎて書けないことばかりですが、まあ、時間が彼女の評価をきちんと定めてくれることでしょう。
私は、、、学生には「きちんと教授連中の授業は評価して、不満があれば委細漏らさずレポートすべし」と言ってありますが、そろそろコースディレクターのスーパーバイザーであるフロアディレクターも今年限りで彼女の首に鈴を付けそうな気がします。
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2012年10月17日水曜日

ポスター発表の準備

明後日に迫るCancer retreat dayでの学生たちのポスタープレゼンテーションの準備に忙しい。
所詮はポスドクとは違います!w 研究ヨチヨチ歩きの学生のためには結局PIが最初から最後まで出ずっぱりで細かい修正と指導を加えなければ埒があきません。何時間も対面に座って作業を続け、PCのデュアルモニターを二枚覗き込みながらシコシコと作業を続けていかないといけないので、実に眼と肩が疲れます。orz
ふと「何でここまで俺が?」という気持ちにならない訳ではないのですが、まあ若い諸君が一生に一度経験して多分二度とはしないであろうこの手の作業を通じてサイエンスの方法論を見せておくのも決して無駄な種まきとも思えませんし、この手の定期的なまとめと発表自体が自分にとっても方法論的なベターな道筋を探す上での一種、一旦停止しての思考の時間にもなりますのでやっぱり無駄ではありません。
とは言え、、、やっぱり疲れました。(笑)今日ははよ寝よ。
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2012年10月16日火曜日

アイリッシュ・パブへ

名古屋からの再来訪ということで、名古屋長寿研の先生が今度は若いポスドクの方を一人連れて三ヶ月ぶりにリッチモンドへ。
朝から一気に研究の進み具合をお互いに発表しあいアッと言う間の三時間が過ぎたところで一度散会。私の方は木曜日の学生のポスター発表に合わせて昼にデータのまとめをしなければならなかったので、また自分のオフィスへ戻りました。今度は二時から階下の診療所で自分の歯の治療予定が入っていたのですがこれがやたらと時間がかかってアッと言う間の五時過ぎ、、、。
待ち合わせの時間をとっくに過ぎてしまってます、とは言え歯を削ってる途中に抜けるわけにもいきませんので、ここはちょっとイリイリしながら時間の経過を待ちました。ようやく五時半ごろにCancer centerの前で落ち合う事が出来ました。
そのあとは速攻で近くのアイリッシュパブへ行きました。 あとはもう怒涛のごとく喋り、呑み食いしながら研究とは全く関係のない様々なことを語り合いながらこれまたあっと言う間に三時間が経過して散会となりました。
今後の研究の進展は向こうの(ムチを入れられる側のw)ポスドク君と我々の側の学生達との頑張り次第ですね。
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