2012年2月18日土曜日

繋げて伝えて付け加える

最近Facebook経由で大学時代の級友たちと再び交流を持ち始めることになった。
風の便りには誰々はXXに居て元気にしてる、とか、XXはどこそこに異動したらしいとかは聞いていたんですけど実際に顔を見たりする事も会話をしたりメールを交換することもなかったわけです。しかし、テクノロジの進歩は地球の反対側に居る人間同士をいとも容易に繋げてくれました。
大学の同窓会の人間達が一人見つかったのを切っ掛けにしてあっと言う間にそのサークル内で二十人ほどの旧友と繋がりました。怒涛のメッセージ交換が暫く続いた後、一段落して近況を皆でやり取りしている状況がこちらからもよく見えます。ほぼ全員が結婚し、当然のように子供を持つものが多いわけですが、子供達の年齢層もバラバラで、上は大学進学をした子のおやから下はまだプニプニした輪ゴムを腕の輪っかとして刻む赤ちゃんを育てているものまでバラエティーに富んでいます。
卒後の人生も本当に多種多様で、我々くらいの年齢になるとそろそろ教授就任をした人間が数人クラスからも登場してきているし、保健所の所長になったりするのも居ます。当然病院の中ではバリバリに油ののった中心人物達が殆どで、中には脳外科で麻酔医と執刀医に分かれて患者さんの救命チームを構成している友達まで居てまさに「隔世」の感です。試験に通らずフウフウいっていた友人が毎日毎日怒涛のオペをこなし、多くの人間を毎日のように助け続ける話を直接間接に写真付きで見せてもらっていると、世の中というのは知識と技術とを次の世代に受け継ぎながら伝え、新しくそこに自分たちの世代で見つけた新たな知識と技術を付け加えていく作業なのだというのが身をもって実感として理解できますね。ほんと。
ちょっとしたことを取り上げて考察してみても解るんですけど、例えば鉛筆一本にしたところで、中に入れる芯の作成、それを包みこむ木の部分の作成、その形を作り上げるナイフ、ナイフの刃を作る鉄の発見と採取、その素材加工、加工するための火の発見と高熱の形成方法、また鉛筆の木の部分をカバーする塗料の加工とその素材を作り上げる化学、、、数え上げればこんなに単純に見える鉛筆一本にしてもその背景にはそれこそ「無数」の人類の失敗と成功、そして発見等の苦闘の歴史が詰め込まれているわけで、それを考えると身の周りのもの全てが愛おしくなってくるんですよね。
普段は人類の存続なんて大上段の話題には特に興味も無い自分なんですが、こういう事を何気に考えたりすると、人の辿ってきた歴史というのが本当に「積み重ね」なんだなということを考えざるを得ません。
巨大な人の歴史の本の中に自分が書き込める知見などというのは、実に小さな小さな書き込み用の鉛筆の芯を構成する数グラムの炭素のうち、更に数マイクログラム程度の量で十分な程度でしか無いというのが寂しくもありますが。(笑)まあやるしか無いですわな!
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