2011年6月13日月曜日

膵癌の治療に関する講演

今日は夕方四時からコロンビアの膵臓研究所からDr.Saifが講演に来た。
ご存じの方も多いと思うが、膵癌というのは本当に質の悪い癌で、他の癌に比べて、幾つもの治療を阻むネガティブな面がある。例えば、症状が出たときは既に転移していることが多い。ケモテラなどが効くものがほぼ皆無。診断の基準、発見に役立つような有効な確定的バイオ・マーカーが無い。切除をしても再発し、メタがあるときの予後は3から6ヶ月と物凄く急速であること。オーバーオールの5年生存率は4%と全部の癌の中でも最悪の部類、等々、挙げだすと切りがないのだ。
そんな癌のはなしを、成因側からではなく、現時点でPhaseI,II,IIIと進んでいる段階のクリニカルトライアルを物凄い早口の(しかし飛び抜けて日本人には解りやすい!)パキスタン・ニューヨーカーの英語で一時間二十分ほど講演し、また20分ほど質疑応答があったが、結論から言うと膵癌はやっぱ質が悪いですね。
いろいろな治療法、それこそコロンビア・ユニバーシティーの底力を見せるように次から次へと最新の治験結果が出されてきたのだが、ハッキリ言えることは数ヶ月の延命効果を見せる経口投与薬は出始めているし、更に効くで「あろう」薬も知見が進んでいるのだが、、、。未だ今の時点では、グリーベックの登場時のようなものは皆無だということだけは確かだ。
科学の総力をあげてそういう時代をこちらに手繰り寄せるのが我々の仕事。しかし手繰り寄せるべき解答を隠す壁は厚い。

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